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◆12月以降のFOMCで利上げペース緩める公算
2022.10.31 日米相場概況 -
おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。
【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 27,105.20 -240.04
TOPIX 1,899.05 -6.51
マザーズ 745.73 -2.09
NYダウ 32,861.80 +828.52
ナスダック総合 11,102.45 +309.78
S&P500指数 3,901.06 +93.76先週末の米国市場はハイテク株が買い直されたことや物価指標が
予想を下回る結果となったことが好感され3指数揃って大幅高
となりました。これでダウは5月下旬以来の6日連続高となり上げ幅は2528ドル
(8.3%)で、週間ではおよそ1年ぶりの4週連続上昇となって
います。先週末にFRBが物価の指標として重要視する9月のPCEデフレーター
(個人消費支出)が発表されましたが、前年同月比で6.2%と、
予想の6.3%を0.1ポイント下回ったほか、価格変動の激しい
食品とエネルギー価格を除くコアPCEも5.1%と予想の5.2%を
下回ったことがセンチメント改善につながりました。ただ8月の結果からすれば伸びは鈍化しておらず(それぞれ6.2%、
コアは4.9%)11月の利上げは引き続き0.75%となる見通しです。個別銘柄ではアップルや半導体大手のインテルが発表した決算が
市場予想を上回る結果となったことが市場に安心感を与え他の
ハイテク株にも買いが波及する動きがみられました。◆12月以降のFOMCで利上げペース緩める公算
今週のメインイベントは11月2日のFOMCです。
今回は0.75%の利上げをしてくると思いますが、パウエル議長の
会見で12月以降の利上げ減速の可能性が示唆されるかどうかが
注目です。先日も住宅市場についてお伝えしましたが、拙速な利上げにより
住宅需要が急激に悪化してきており、中古住宅、新築住宅の
販売件数はともに右肩下がりとなっています。(米住宅販売件数とS&P500指数の推移)
また米国の輸出企業はドル高により為替差損が出ているところも
多く過度な利上げは後の取り返しのつかないハードランディングの
リセッションを引き起こす要因にもなってきます。FRBメンバーの一部からは利上げのペースを緩めるようなコメントも
見受けられるため12月から利上げペースを緩める可能性に言及すれば
年末に向けての株高の大きな足掛かりとなります。(NYダウ・日足チャート)
ダウは先週の大きな上昇で過去に意識されていたラインの上限まで
きました。ここで踵を返して再び落ちる可能性がありますが、2日のFOMCで
利上げペース鈍化の話が出てくるようだとこのトレンドを崩して
次の節目、34000ドルを目指す展開になるかと思います。(日経平均株価・日足チャート)
日経平均株価も同様に黄色い斜めのラインが意識されていて、
FOMC次第でここを突破できれば28400円あたりまで上昇して
いきやすい環境になってきます。そしてその後はすぐに中間選挙です。
(中間選挙年とその他の年のS&P500の年間パフォーマンス)
過去のアノマリーを見ても面白いのが中間選挙の年はその他の年と
比べても年ベースでは大きく上昇することはなく、むしろ芳しくない
結果です。これには理由があって選挙がどちらに転ぶかで政策が変わるため、
11月の選挙前の約半年程度は積極的に株を買おうとする動きに
なりにくいためです。しかしその一大イベントも過ぎれば中間選挙の年もその他の年も
11月、12月は大きく上昇しやすいということは変わりありません。よってことしもアノマリーに準えて動くのであれば11月8日の
中間選挙が終わってからが本格的な上昇になりやすいとみています。※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証する
ものではありません。また当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の
責任を負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断で
行っていただけますようお願いいたします。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。