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REPORTレポート

◆有事の日本株買い

2022.11.16 レポート

おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

 

 

【相場概況】

 

◆きのうの日米株価指数終値

 

日経平均株価 27,990.17 +26.70
TOPIX 1,964.22 +7.32
マザーズ 780.41 +6.75
NYダウ 33,592.92 +56.22
ナスダック総合 11,358.41 +162.19
S&P500指数 3,991.77 +34.52

 

きのうの米国市場はロシアによるウクライナへの攻撃で隣国の
ポーランドが被弾した事を受けて、リスクオンからリスクオフへの
流れとなり、乱高下の激しい一日となりました。

 

朝方発表された10月の米PPI(卸売物価指数)はコアPPIとともに
前月比、そして前年同月比で予想をすべて下回る結果となりました。

 

 

10月
*米PPI [前月比] 前月:0.4% 予想:0.4% 結果:0.2%
*米PPI [前年同月比] 前月:8.5% 予想:8.3% 結果:8.0%
*米PPIコア(食品・エネルギー除く)[前月比] 前月:0.3% 予想:0.3% 結果:0.0%
*米PPIコア [前年同月比]前月:7.2% 予想:7.2% 結果:6.7%

 

これを受けて、ドルは朝方400ドル以上の上昇となっていました。

 

 

しかし、日本時間の午前3時ごろの報道でロシアのミサイルがウクライナ攻撃
の際にNATO加盟国のポーランドにも被害が及んだとの報道が入ると一転、
地政学リスクの高まりを警戒したリスクオフの動きとなり、ダウ、S&P500は
マイナスに転じる場面がみられました。

 

 

その後、ホワイトハウスの発表で「正式情報確認できず」となったことから
世界的な軍事戦争には陥らないとの認識が広がり、取引終盤では再び買い直
される動きがみられ、乱高下の激しい展開となりました。

 

(VIXとNYダウの比較・15分足チャート)

 

 

S&P500のオプション取引の値動きをもとに算出・公表している指数である恐怖指数とも
呼ばれるVIXはこの報道があったタイミングで23ポイントから一気に26ポイントまで
急上昇しました。

 

同じタイミングでNYダウを見ると分かるように急落しています。

そしてVIXが低下するとともに再びダウは上昇に転じていきました。

 

 

 

◆有事の日本株買い

 

金融業界では「有事の円買い」という言葉があることはご存知の方も
多いと思います。

 

地政学リスクが起こると安全資産として円が買われやすくなる地合いに
なるということです。

 

今回NATO加盟国であるポーランドが被害を受けたということで、ポーランドの
モラウィエツキ首相は国家安全保障と防衛問題に関する閣僚委員会を緊急招集し、
今回の一件に対してどのような対応をするのか注目されます。

 

また、NATOの加盟国には米国があり、(加盟国一覧:https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/nato/index.html

 

NATOの条約の中で、加盟国が攻撃されれば、それはNATO全体への攻撃と看做され、
加盟国は攻撃された国の防衛義務を負う集団的自衛権を定めています。

 

よって、条約の上では米国が攻撃されたのと同義であり、今のところ米国では
上述したように「まだ正確な情報を把握できていない」と声明を発表していますが、
米国の今後の出方にも注目が集まります。

 

今回の件を投資脳で考えれば、為替相場では地政学リスクにさらされている
ユーロが売り込まれましたし、ドルも円に対して売られる展開となっています。

 

株式で考えれば、これに近い動きが出てもおかしくはなく、欧米の株はロシアに
対する制裁、対抗措置が今後講じられ地政学リスクがさらに高まるという認識
も出てくると思われますので常に動かしておかなければならないファンドなどは
買いを控え、その分の余剰資金を
消去法的に日本株に回すという選択をしてくることも
十分に考えられます。

 

当然ながら本日や明日あたりまでのファーストリアクションでは、日本株も
リスクオフから売られやすい展開になるかと思いますが、その後の戻りに関して
は欧米株よりも日本株の戻りの方が早いという展開になるのではとみています。

 

せっかくCPIに続き、PPIも良好な数字が出たにもかかわらず、今回の一件で
それを帳消しにするような事態となりましたが、世界的な軍事衝突に発展しない
限りは市場は再びインフレの動向、そして米国を中心とした中央銀行の金融政策
に目が行くようになり、買い直される動きになってくると思います。

 

 

 

※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証する
ものではありません。

 

また当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の
責任を負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断で
行っていただけますようお願いいたします。

 

 

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