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REPORTレポート

◆輸出関連、想定為替レートの見直しが仇

2022.12.07 レポート

おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

 

 

【相場概況】

 

◆きのうの日米株価指数終値

 

 

日経平均株価 27885.87 +65.47
TOPIX 1950.22 +2.32
マザーズ 774.15 -12.83
NYダウ 33,596.34 -350.76
ナスダック総合 11,014.89 -225.05
S&P500指数 3,941.26 -57.58

 

きのうの米国市場は景気後退を懸念した売りが広がり、3指数揃って
続落となりました。

 

11月の米雇用統計や先日のISM非製造業景況感など市場予想を上回る
結果が相次ぎ、FRBが想定するターミナルレート(政策金利の終着点)
が従来の予想よりも高くなることが意識され続落でのスタートとなりました。

 

個別銘柄では、金利上昇が警戒されアップルやアマゾン、マイクロソフト
など主要ハイテク株が売られ、AMDやエヌビディアなどの半導体関連
銘柄も下げています。

 

また原油安を嫌気してエクソンモービルやシェブロンなどのエネルギー関連も
安く、前日まで上昇していたボーイングも大幅安となりました。
た。

 

一方で目先の景気後退が意識され医療保険のユナイテッドヘルスや日用品の
P&Gなどのディフェンシブが買われる動きとなっています。

 

 

◆輸出関連、想定為替レートの見直しが仇

 

先月半ばまでの間に3月決算企業の中間(4-9月)決算の発表が出揃いました。
そこで、多くの企業が業績見通しの前提となる想定為替レートの見直しを図り、
上期よりも下期は円安基調へと変更しました。

 

この想定為替レートは例えばドル円が1円動けば企業の業績にいくらくらい損益
が変化するかを示す重要なものとなっており、見通しが外れると当然ながら
業績見通しも大きく外れることになり重要なものとなります。

 

23年3月期下期の平均の想定為替レートの見直しでドル円は1ドル=138円と
なっていて、実際のドル円相場との差がいまはほとんどありません。

 

むしろ今後FRBの利上げペース鈍化によりドルが買われにくくなり、想定
よりも円高になってくると輸出関連企業は下方修正リスクにさらされることに
なります。

 

特に来週のFOMCで0.5%の利上げしてから、利上げペース鈍化を嫌気して
来年前半にかけてドル売り円買いの巻き戻しが起こりやすく、これが先々の
日本株の重石となってくる可能性があることには注意が必要です。

 

足元の日本株はきのう一昨日と米市場の値崩れの影響はさほどなく27700円
どころで踏みとどまっている状態ですが、きのうの上昇が続かず、方向感
に欠ける展開です。

 

年末、掉尾の一振の期待もまだ残っていることもあっての動きかと思われ
ますので、今月はまだまだ上昇が期待できますが、来年は米国のリセッション
(景気後退)がより意識されて企業業績の大幅な下振れなどが出てくると
米市場はもう一段安、それにつられて日本株も動くような展開になる
可能性が高く、そのときにドルが売られ円が買われるようであれば、輸出
関連には逆風となります。

 

そのときはむしろ円高メリットのある輸入関連が志向されやすくなることも
頭に入れておいてもらえればと思います。

 

紙、パルプ、電気、ガスをはじめ食料品などがその代表例となります。

 

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