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REPORTレポート

◆良いニュースは今後どちらにも捉えられる

2023.01.10 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

◆きのうの日米株価指数終値

 

1/6(金)
NYダウ 33,630 +700
ナスダック総合 10,569 +264
S&P500指数 3,895 +87.01

1/9(月)
日経平均株価 休場 
TOPIX 休場
マザーズ 休場
NYダウ 33,517.65 -112.96
ナスダック総合 10,635.65 +66.36
S&P500指数 3,892.09 -2.99

週明けの米国市場はダウは下落、ナスダックは上昇と指数まちまちの展開
となりました。

 

先週末に公表された12月の米雇用統計で平均時給の伸びが鈍化したこと
や12月の米ISM非製造業景況感指数が予想以上の落ち込みとなったことから
利上げペースの鈍化期待が強まりダウは700ドル高と大きく上昇。

 

週明けのこの日も先週末の流れを引き継ぎ続伸してのスタートとなりました。

 

ダウは一時300ドルを越える上げ幅を見せましたが、この時点で先週から
2日間で1000ドルの上昇となったこともあり、利益確定の売りも出やすくなり
取引中盤から徐々に上げ幅を縮小。

 

またサンフランシスコ連銀のデイリー総裁やアトランタ連銀のボスティック
総裁が利上げの打ち止めは5%超に達してからと、経済指標の悪化が見られる
中でもタカ派姿勢を崩さない発言が出たことなどから各指数、、序盤の
上昇を消す展開となりました。

 

日本は連休ということもあったので改めて先週末の指標を確認すると、
12月の米雇用統計では非農業部門雇用者数が予想20.3万人増に対して、
結果が22.3万人増と上回る結果となりました。

 

また失業率に関しても予想3.7%に対して、3.5%と50年ぶりの低水準
となりました。

 

一方で、平均時給の伸びは前月比で0.3%の伸びとなり、予想の0.4%を
下回ったのに加えて、11月の伸びも0.6%から0.4%に下方修正され、
前年同月比でも同様に11月分は下方修正され、今回の伸びも4.6%と
事前予想の5.0%を下回る結果となったことで雇用者数は伸びましたが、
これにより目先のリセッションへの懸念後退と、平均時給の伸びが
鈍化したことで今後のFRBによる利上げペースの減速の期待へとつながり、
先週末の米市場は大幅高となった模様です。

 

ただ上述したように週明けの米市場は週末大幅高したこともあって、利益
確定売りが出やすい1日でした。

 

 

 

◆良いニュースは今後どちらにも捉えられる

 

昨年12月にも少しお伝えしましたが、FRBが利上げを開始した昨年3月以降は
「良い経済指標は株安要因、悪い経済指標は株高要因」だった市場の反応が
12月15日に発表された11月の小売売上高の悪化から変わってきています。

 

通常、経済指標で悪いものが出ると利上げペース減速期待から金利低下、
株高となっていましたが、この11月の米小売売上高は悪い結果となった
ものの素直に株安へとつながりました。

 

今回、報道ベースでは雇用統計で平均時給の伸びが悪化したことで
株高になったと伝えているメディアが多いですが、明らかに雇用者数と
失業率は予想を上回る改善を見せていて、こちらの方が平均時給の伸び
の増減よりも市場に与えるインパクトは大きいものです。

 

それが改善したにもかかわらず、株高になったということは、良いニュース
は良いニュースと捉えられやすく、悪いニュースは悪いニュースと
捉えられやすい環境に変化しつつあるということかと思われます。

 

ただ、週末の雇用統計の前日(5日)に発表された民間給与支払代行会社
のADPが公表する雇用統計では予想15.0万人に対して結果が23.5万人増と
なったことを受けて米市場は下落で反応していたという点です。

 

つまり、ADP雇用は良かったのに株安で反応、米労働省が発表した雇用統計
は良かったのに株高で反応と、反応がまちまちで個人的には今後の
経済指標発表後の株価の動きを予測するのに困難にさせる値動きになったと
感じています。

 

分かりやすく例えると個別銘柄の決算後の値動きと同じです。

 

決算内容は良かったけれど材料出尽くしで売られるということもあれば、
決算を好感して買われる動きになることもあるように、経済指標でも
その良し悪しに関わらず株高になることもあれば株安になることもある
ということです。

 

今週は12日に12月の米CPI(消費者物価指数)が公表されます。

 

現在の予想では前月比で0.0%の伸び、前年同月比では6.5%の伸びと
なっています。

 

通常の相場観であれば、インフレ率が予想を下回れば株高、上回れば
株安となりますが、もしかするとこの結果に対する反応も変わってくる
可能性があります。

 

日本株は先週末の米雇用統計後の米紙以上の株高を受けて、本日は
26000台に回復する可能性がありますが、12日に発表される12月の
米CPIの結果を見極めたいとする動きから徐々に12日に向けてポジション
調整が行われ再度上値の重い展開に目先はなってくるとみています。

 

指標後の反応が読みにくいだけに上がったところでは手堅く利確を
進め、持ち高を減らして12日のCPI発表を迎えるのが安全かと思われ
ます。

 

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