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REPORTレポート

◆噂で買って、事実で売れ

2023.01.30 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

◆きのうの日米株価指数終値

 

日経平均株価 27,382.56 +19.81
TOPIX 1,982.66 +4.26
マザーズ 770.96 -6.32
NYダウ 33,978.08 +28.67
ナスダック総合 11,621.71 +109.30
S&P500指数 4,070.56 +10.13

 

先週末の米国市場はFRBが物価指標として注目しているPCE(個人消費
支出)の鈍化を背景に3指数揃って上昇となりました。

 

昨年12月のPCEデフレーターは前月比で▲0.2%の伸び(予想▲0.1%)
となり、前年同月比は予想と一致する5.0%の伸びとなったものの、
それぞれ11月から伸びが鈍化し、マイナスの伸びとなったことも
インパクトとなり、金利の低下に伴い株高となりました。

 

27日にクレジットカードのアメックスが決算発表を行い、これで
26日決算を迎えたビザ、マスターカードと併せて大手3社のクレジット
カード会社の決算が出揃いました。

 

ビザの決算では10-12月期のカード決済額が1.7%増の3兆100億ドル
(約390兆円)にとどまり、アナリスト予想平均の3兆1600億ドルに
届かず。

 

マスターカードでも10ー12月は11%増えたが、1兆7300億ドルと
市場予想未達となりました。

 

両者はまだ認めてはいませんが、インフレが消費活動の足かせに
なっていることで決済額(取扱高)の伸びが鈍化してきているのでは
ないかとみています。

 

その証左として決済の中身を見るとブランド品からノーブランド、
低価格商品へのシフトが見られています。

 

一方で27日決算発表したアメックスでも昨年10-12月期の決済額は
市場予想を下回ったものの、カード会員が過去最高を記録したことで
顧客の支出額は過去最高となり、今期の見通しについても最大17%増と
楽観的な見通しを発表したことに加えて増配計画を発表したことで、
株価は一時11%の上昇となり、8カ月ぶりの高値更新となっています。

 

ビザ、マスターとアメックスではブランド戦略が違うため、決済
される中身も異なり、このような違いが出たものと思われます。

 

今後もこの3社の決算には注目していきたいところです。

 

その他、個別銘柄ではアメックスの決算を好機にビザも連れ高。
重機のキャタピラーや事務用品のスリーエム、などの景気敏感株が
上昇したほか、金利低下を受けてテスラが+11%とナスダック銘柄も
幅広く買われた週末でした。

 

 

◆噂で買って、事実で売れ

 

今週は先週に引き続きイベント目白押しです。

先週の米GDPに続き、今週はドイツ、欧州などでも10-12月期GDPが
発表されます。

 

現時点では前期比、前年同期比ともに伸びの鈍化が予想されており、
1日に発表される1月の欧州のHICP(消費者物価指数)も注目です。

 

米国に続き欧州でも今月発表された12月のHICPは9.2%(11月10.1%、
10月10.6%)と2カ月連続で鈍化してきており、ECB(欧州中央銀行)
は今後2会合で0.5%ずつの利上げを行うとの見方が強いですが、
この利上げペースに鈍化のきっかけを与えることが出来れば株高
の材料となります。

 

そして、2月1日にはことし最初のFOMCが予定されています。
今回の利上げは0.25%がほぼ確実視されており、それを見込んで足元
の株高が醸成されていることには気を付けておいた方がいいかと思います。

 

つまり、実際に0.25%の利上げが行われたことでそれを好感しての
更なる一段高というよりも材料出尽くしで下げに転じるリスクの方が
高いとみています。

 

また今週末3日には雇用統計と経済指標が目白押しです。

 

続いて決算発表ですが、

 

31日
キャタピラー
エクソンモービル
アドバンストマイクロソフトデバイセズ(半導体)

 

2/1
メタ(フェイスブック)

 

2日
アップル
アマゾン
グーグル

 

とハイテク関連の決算が続々と発表されます。

 

特に注目が人員削減を敢行しているハイテク株ですが、この人員削減
(コストカット)により、今後の利益見通しが増益となるのか、
はたまた人員削減してもなお、今後の業績見通しは厳しいものになるのか
というところで、市場に与える影響というのが変わってくるのではないかと
思われます。

 

 

材料的には非常に流れを変えやすいイベントが揃っています。

単純に今の昨年末からの上げ相場から一気に下げ相場に転じるという
こともあれば、いったん軽めの下げを作って、その後の指標や決算により
再度上げてくるというパターンも考えられます。

 

(日経平均株価・日足チャート)

 

日経平均株価をみても、先週25日(水)から小動きになっているのは
これらイベントを前に様子見姿勢が強まっているためであり、巷間の
株本にたまに書いてある言葉で表現をすれば「エネルギーを溜めている」
状態にあります。

 

(※注釈:エネルギーを溜めている状態から動き出すと大きく株価がその
方向に動きやすい)

 

以前にもお伝えしたことがありましたが、エネルギーを溜めているなんて
ことはありません。

 

ポジションを傾けていた売り方ないし、買い方が損切りさせられて
アンワインドしていくことで一方向に伸びやすいだけです笑

 

変なことを正しいように伝える情報もたくさんあるので気を付けましょう。

 

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