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◆米市場、またもトレンドに跳ね返され反落か
2023.01.31 レポート -
いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 27,433.40 +50.84
TOPIX 1,982.40 -0.26
マザーズ 773.76 +2.80
NYダウ 33,717.09 -260.99
ナスダック総合 11,393.81 -227.90
S&P500指数 4,017.77 -52.79週明けの米国市場は3指数揃って下落する展開となり、ダウは
7日ぶりに、ナスダックは3日ぶりの反落となりました。明日にFOMCを控え、年明けからナスダックが概ね右肩上がりで堅調
に推移していたこともあって、利益確定売りが先行し、取引序盤から
終始売り優勢の一日となりました。今回のFOMCでは0.25%の利上げと利上げペースが鈍化する見方が
強い中、ターミナルレート(政策金利の最終到達点)が5%超に
なるまで利上げが継続するとの思惑もあり、金利上昇を警戒した
売りから取引終盤にかけて強まる展開でした。きのうもお伝えしたように今週は本日の半導体関連のAMDの
決算発表を皮切りに大手ハイテク株の決算が控えていることも
あり、持ち高調整の売りが出ている状況。個別銘柄では先週末にバイデン政権による最先端半導体技術の
対中輸出規制で日蘭と共同で規制強化に乗り出したことで、
半導体のエヌビディアが▲6%弱の下落、オランダの半導体関連
であるASMLホールディングスも▲2.5%の下落となっています。日本でも、特に地域別売上高で中国のウェイトが28%と高い
東京エレクトロン【8035】などが影響を少なからず受けるものと
思われます。◆米市場、またもトレンドに跳ね返され反落か
(S&P500・週足チャート)
S&P500の年初来パフォーマンスはナスダック主力株がけん引して
くれたこともあって、業種別では自動車関連が+36.1%、
半導体関連が+17.2%、メディア・娯楽が+16.6%と昨年売り
込まれてていたセクターほどよく買い直されている印象です。しかしながら、上図S&P500の週足チャートでは、未だに昨年
から続く下降トレンドから抜け出せず、今回も下降トレンドの
中での戻り高値を試しにいき、足元で高止まりの踊り場に
立たされている状況で、ここから下降トレンドの呪縛から
脱却できるか、再び反落しトレンド継続となるかは今週の
イベントに罹っていると言っても過言ではないと思われます。今週はFOMC、そしてきのうもお伝えしたようにメタ、アップル、
グーグル(アルファベット)、アマゾンと大手ハイテク企業の
決算を控えます。FOMCでも材料出尽くしにならず、これら主要ハイテク株の決算を
無事通過することができれば、もう一段高の可能性がありますが、
先行きに弱気の見通しなどが相次げば失望売りによる反落リスク
もあることに注意が必要です。テクニカル的にも相場の過熱感を示す値上がり銘柄数と値下がり
銘柄数の比率から算出される騰落レシオは1月30日(月)
・日経平均株価 128.95(122.27)
・NYダウ 136.72(147.94)
・ナスダック総合 120.81(127.99)と、日米ともに過熱感と認識される120を越えており、きのうは
米市場が反落となったことで前日よりもやや低下しましたが、
ダウの140オーバーというのは昨年の8月半ばに6月安値から
戻り高値を付けに行った株価ピーク時と同じ水準です。1月は月末まで割と堅調な動きをするとお伝えしていましたが、
その通りになったとみていますが、ここからは昨年末からの日米株の
急回復、テクニカル敵に見ても過熱感ということを考えればここから
さらに一段高というのはあまりにも出来過ぎた話になり、無いとは
言えませんが、過去の経験則からすると利益確定優先、キャッシュ
比率を高めたうえで2月相場に臨むのが賢明な策とみています。※本日の経済キーワード※
【騰落レシオ】
値上がり銘柄数と値下がり銘柄数との比率を用いて、今後の過熱感、底値
感を探る指標。一般的に、120%を超えてくると買われ過ぎ。
80%台以下になると売られ過ぎと捉えられるオシレーター系(MA、MACD、
RSI、ストキャスティクス等)の指標となる。また一般的には25日期間の値上がり銘柄数の合計を値下がり銘柄数の
合計で除して100を乗じたものが使用される。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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