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◆今晩のFOMCの利上げ確率は0.25%利上げが98.7%に上昇
2023.02.01 日米相場概況 -
いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 27,327.11 -106.29
TOPIX 1,975.27 -7.13
マザーズ 775.93 +2.17
NYダウ 34,086.04 +368.95
ナスダック総合 11,584.55 +190.74
S&P500指数 4,076.60 +58.83きのうの米国市場はハイテク株を中心に買いが優勢となり、3指数揃って
反発となりました。きのうはドイツの12月の小売売上高が公表されましたが、結果は前月比
で▲5.3%(予想+0.2%)、前年同月比でも▲6.6%(予想▲1.8%)と
予想を大きく下回ったことからドイツの主要指数DAXを中心に欧州株が
下落。しかしその後に発表された10-12月期のユーロ圏のGDPの発表では、
前期比で0.1%(予想▲0.1%)とプラスの伸びとなったことで
下落していた欧州株の持ち直しがみられ、米市場の取引開始と
なりました。米市場では朝方発表された10-12月期のECI(雇用コスト指数)が
発表され前期比で+1.0%増(予想+1.1%増)となり、伸びは
前四半期の7-9月期の+1.2%から鈍化し、約1年ぶりの低水準
となりました。労働市場でのコスト増が鈍化となれば、インフレ抑制にもつながる
ことから米長期金利が下落、株高の支援材料となりました。個別銘柄では、22年10-12月期決算が大幅な増収増益となったGM
が+8%と大幅上昇したほか、金利が低下したことで決算前にも
かかわらずGAFAMの主力ハイテク株や半導体関連も上昇。一方で、決算を発表した重機のキャタピラーは売上高・利益ともに
市場予想を下回ったことで▲3.5%の下落。
決算は増収増益だったマクドナルドは先行きのインフレの影響を
示唆し▲1.2%の下げとなっています。◆今晩のFOMCの利上げ確率は0.25%利上げが98.7%に上昇
(2月1日FOMCでの利上げ確率)
きのうの10-12月期の米ECI(雇用コスト指数)の低下を受けて
今晩のFOMCでの利上げ確率は前日の97.6%から98.7%と上昇し、
ほぼ0.25%となることがほぼ確実となりました。注目は実際の結果ではなくて、その後に予定されているパウエル議長
の会見ですが、今後の利上げペースについてハト派的なコメントが
出るようであれば、一段高。一方、足元の株高をけん制して再びインフレ率の上昇を懸念して、
タカ派の姿勢を貫けば株安となります。市場はインフレ鈍化を喜び、今後利上げペースの鈍化、そして
年半ばの利上げ停止を期待した株高が続いていますが、FRBが
物価目標としている2.0%にはまだほど遠く、中途半端に期待を
させて株高が恒常化しインフレ抑制の足かせとなってしまっては
元の木阿弥です。個人的な予想としては会見でハト派コメントが出れば株高継続。
一方で、タカ派発言、またはどちらとも捉えられるコメントが
出れば材料出尽くしから株安になるものとみています。FOMCを無事通過できたとしても今晩からメタ(フェイスブック)
をはじめハイテク企業の決算発表、そして今週末には12月の
雇用統計を控えており、重要イベント目白押しです。加えて、日本でも10-12月決算、3月決算企業であれば3Q決算が
ラッシュとなってきます。個別銘柄では決算プレイの動きが顕著になりやすくもなるため
保有している銘柄の決算発表日くらいは必ず押さえて持ち高を
調整しながら今月半ばまで過ごすようにするのが安全です。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。