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REPORTレポート

◆日銀新総裁と米CPIが相場の焦点

2023.02.13 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

◆きのうの日米株価指数終値

 

日経平均株価 27,670.98 +86.63
TOPIX 1,986.96 +1.96
マザーズ 780.79 -13.57
NYダウ 33,869.27 +169.39
ナスダック総合 11,718.12 -71.46
S&P500指数 4,090.46 +8.96

 

先週末の米国市場はダウは上昇、ナスダックは反落と指数まちまちの
展開となりました。

 

ミシガン大学が朝方発表した2月の消費者態度指数速報値は66.4
(予想:65.0、1月:64.9)と上回り、1年先の期待インフレ率も、
4.2%(1月:3.9%)と5か月ぶりに上昇しことを受けて、利上げ減速
期待が後退。

 

この結果から米長期金利が3.75%まで上昇したことで高PERのハイテク
株を中心に売り込まれナスダックは3日続落となりました。

 

ダウも朝方はミシガン大学の指標を受けて下落からのスタートと
なりましたが、医療保険のユナイテッドヘルスや日用品のP&Gなど
のディフェンシブが買われダウ指数を押し上げました。

 

個別銘柄ではロシアが原油の減産を表明したことでエネルギー関連の
エクソンモービルやシェブロンが上昇。

 

一方で主要ハイテク株が売られたほか米国が先端技術に加えて中国への
規制をさらに強化する可能性があることから中国関連のバイドゥ
(▲6.1%)やアリババ(▲4.4%)、ピンドゥオドゥオ(▲1.5%)など
が売られる展開となりました。

 

米国で中国の偵察気球が撃墜されたあたりから米中の関係が再び悪化
しつつあり、問題が大きくなれば市場のリスク要因に変わってきます
ので米中報道にも注意が必要です。

 

 

◆日銀新総裁と米CPIが相場の焦点

 

米国に続いて日本の10-12月期決算も今週で一巡します。

 

足元の日経平均などの指数では27500円を挟みヨコヨコの展開が続いて
いましたが、決算を迎えた個別銘柄に目を向けると上方修正、好決算
のサプライズが出たところは窓を開けて上昇、悪決算銘柄はその
逆と業績結果で適正株価が修正される決算プレイの動きとなって
います。

 

一方で業績以外で注目すべきは日銀の新総裁の発表と明日発表の2月の
米CPI(消費者物価指数)の結果です。

 

今月6日に政府が日本銀行の次期総裁人事として雨宮氏に打診する方向
と報じられ、同氏は黒田日銀総裁の考えを踏襲する候補者であったこと
から為替相場では円高へのリスクが和らいでいました。

 

しかし、週末に経済学者で元日銀審議委員の植田和男氏が就任する見通し
との報道があったことから、雨宮氏よりもタカ派寄りの同氏が新総裁
になることを受けて、為替相場では一時円高が進行し、ドル円は130円を
割り込む場面が見られました。

 

ただ報道後「金融緩和の継続が必要」との考えを示していると伝わり、
為替相場は落ち着きを取り戻した感がありますが、将来的に政策の修正
が今後日銀会合が開催されるたびに警戒される材料となってくると思われます。

 

そして、明日は1月の米CPIが発表されます。

現在、前月比では+0.5%(12月:-0.1%)、価格変動の激しい食品・
エネルギーを除くコアでは同+0.4%(12月:+0.3%)と共に上昇が
見込まれており、実際に上昇となれば米市場を中心にバリュエーションの
調整が起こりやすい展開には注意が必要です。

(S&P500・日足チャート)

 

足元のS&P500の動きを見ても1月から押し目を作りながら上昇を続けて
おり、今回の前月比で上回るCPIの予想を織り込んでいるとは考えにくい
動きとなっています。

 

これが例えば下落基調が続いている場合は、ある程度CPIの上振れを警戒
して先んじて株価が下がっていて、いざ結果発表となった際には材料出尽くし
から上昇ということが考えられますが、今回はまだまだFRBの年内利上げ停止、
年後半は利下げという期待感があって下押ししたところは拾っていこうと
考えている投資家がいるために大きく下がらない展開になっているものと
思われます。

 

今回のCPIは前月比は上振れ、前年同月比は予想:6.2%、12月:6.5%、
食品・エネルギーを除くコアCPIは予想:6.2%、12月:6.5%と小幅
ながら低下が続く見通しとなっていますが、この前年同月比の伸びが
予想に反して上昇や予想ほどの低下とならなかった場合もマーケットには
ネガティブ材料となってきますので注意が必要です。

 

ただ日本株においてはドル急進、米市場下落となった場合は円安効果が
手伝って輸出関連株の為替差損による下方修正リスクが後退することに
繋がりますので、米株と比較すると下値は限定的になりやすいと考えて
おり、下押ししたところは好決算を発表した銘柄を中心に買いの好機と
なるとみています。

 

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