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REPORTレポート

◆エネルギー関連の物価が上昇、年内利上げもあと3回へ

2023.02.15 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

◆きのうの日米株価指数終値

 

日経平均株価 27,602.77 +175.45
TOPIX 1,993.09 +15.42
マザーズ 772.46 +8.14
NYダウ 34,089.27 -156.66
ナスダック総合 11,960.15 +68.36
S&P500指数 4,136.13 -1.16

 

きのうの米国市場は予想を上回る1月の米CPIの結果を受けて金利が
上昇、ダウは下落、ナスダックは乱高下しながらも上昇と指数
まちまちの展開でした。

 

朝方に発表された1月の消費者物価指数(CPI)は前月比では上昇が
見られたもののCPIも価格変動の大きい食品やエネルギーを除いた
CPIコアも予想と一致した一方で、前年同月比では、低下しました
がCPIが6.4%(前月:6.5%、予想:6.2%)、CPIコアも5.6%
(前月:5.7%、予想:5.5%)予想値を上回る結果となったこと
から利上げの長期化が懸念材料となり、金利上昇、ドル高、株安
の動きが強まりました。

 

発表直後はダウ指数の下げ幅は一時400ドルを越える場面もあり
ましたが、徐々に下げ幅を縮小する動きとなり、ナスダックも
マイナス圏に沈んでいましたが半導体の一角などに買い材料が
出たこともあって取引終盤にかけてプラスに浮上する動きと
なっています。

 

個別銘柄では、人工知能(AI)コンピューティングにおけるリ
ーダーとして期待とし、アナリストが目標株価を引き上げた
エヌビディアが+5.4%の上昇。

これに乗じてアドバンスト・マイクロ・デバイセズや台湾の
TSMCなどほかの半導体関連にも買いが入りました。

 

一方で重機のキャタピラーや工業、事務用品のスリーエム、
化学のダウなどの景気敏感株が下落。
日用品のジョンソン&ジョンソンやP&G、コカコーラなどの
ディフェンシブ株も軟調な動きとなっています。

 

◆エネルギー関連の物価が上昇、年内利上げもあと3回へ

 

今回の1月の米CPIを深堀して見ていくと、エネルギー関連の
上昇が目立ちます。

 

(1月CPI・品目別)

 

足元では原油価格は下落していますが、ガソリンは底打ちし、
徐々に上昇トレンドへと回帰しつつあります。

 

(ガソリン先物・日足チャート)

 

厄介なのが昨年もそうですが徐々に温かくなるにつれて出かける
機会も増え、米国では春から特に夏場にかけては長期休暇を取って
ドライブシーズンへと突入してくるため季節要因からガソリン需要が
増え価格が上昇しやすい傾向があります。

 

そのためエネルギー価格が目先再度上昇する動きとなってくれば、
インフレ率の低下に歯止めをかける要因となり、FRBも利上げペースを
落とすことに慎重になってくるでしょう。

 

きのうはCPI発表後に、リッチモンド連銀のバーキン総裁が「インフレが
目標値達成するには時間がかかる、リスクは経済よりもインフレだ、」
との見解を示し、「インフレが目標値を上回る水準で持続するようなら
さらなる措置(利上げ)を強いられる」と言及。

 

バーキン総裁はことしのFOMC投票メンバーではないため、マーケットに
さほど大きな発言影響力は少ないものの、次回3月に開催されるFOMC
までに投票メンバーによるタカ派発言などもおそらく出てくるため
その発言内容にマーケットは楽観、失望を繰り返す動きになるものと
思われます。

 

また今回のCPIの結果を受けて、市場の年内の利上げ予想が発表前は
2回(+0.25%×2)だったものが、3回(+0.25%×3)へと変わった
ことは大きなポイントです。

 

 

もちろん今後もインフレ率が低下傾向を見せれば再度2回の利上げ
予測に変わる可能性がありますが、上述したようにガソリン需要が
増え、クリスマス以降落ち込みやすい消費動向も春から夏場にかけて
増えやすいことからインフレ率の低下はいったん止まり、再度
上昇する可能性があることには警戒が必要です。

 

特にFOMC投票メンバーのタカ派の代表格でもあるミネアポリス
連銀のカシュカリ総裁からターミナルレート(政策金利の最終地点)
の引き上げ案、5%後半から6.0%なんて発言も出てくる可能性も
無きにしも非ずです。

 

ただ日本株においてはFRBが長期的な利上げを行うことでドル高
円安傾向が強まり、輸出関連を中心に恩恵が出てきますので米市場
と比較すると下落も限定的なものになりやすくなるとみています。

 

よって下がったところは外需関連を中心に買いの好機となります。

 

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