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REPORTレポート

◆3月半ばにかけて日米ともに軟調地合いが続く

2023.02.17 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

◆きのうの日米株価指数終値

 

日経平均株価 27,696.44 +194.58
TOPIX 2,001.09 +13.35
マザーズ 780.04 +14.97
NYダウ 33,696.85 -431.20
ナスダック総合 11,855.83 -214.76
S&P500指数 4,090.41 -57.19

 

きのうの米国市場はインフレ再燃が警戒され3指数揃って
大幅反落となりました。

 

朝方発表された2月11日の週の新規失業保険申請件数は19.4万件と
事前予想の20.0万件を下回り、強い労働市況が意識されたことに加えて、
先日発表された1月の米CPIに続き、きのうは1月の米PPI(卸売物価指数)
が発表されました。

 

PPIの結果は前年同月比で6.0%(予想:5.4%)、前月比でも0.7%
(予想:0.4%)と予想以上の伸びを示し、前回12月の結果も上昇に
修正されました。

 

(PPIの前月比推移)

 

PPIの結果を受けて、ターミナルレート(政策金利の終着点)の上振れが
警戒され長期金利が3.9%弱まで上昇。
高PERのハイテク、半導体を中心に売られる展開となりました。

 

取引時間中に下げ幅を縮小させる場面もみられましたが、その後
セントルイス連銀のブラード総裁が前回のFOMCで0.5%の利上げを主張
したことを明らかにし「3月のFOMCで0.5%の利上げ支持する可能性を
排除しない」と述べたこと伝わると再び下げ幅を拡大していき、取引
終盤にかけて大幅反落となりました。

 

個別銘柄では通期の業績予想を上方修正したことが好感され通信大手の
シスコシステムズが+5.4%の上昇をしたほか、PPIの発表を受けて、
資源株のサザンカッパーやアルミ大手のアルコアなどが小じっかりの
展開。

 

一方で、米国内で36.2万台のリコールを発表したEVのテスラが▲5.6%、
アナリストが投資判断を「Sell」に引き下げた半導体のエヌビディアが
売られ、同業のAMDやアプライド・マテリアルズも大きく下げる展開
となりました。

 

 

◆3月半ばにかけて日米ともに軟調地合いが続く

 

上述したように今月14日発表の1月の米CPIに続いてきのうの米PPI
でも予想を上回る上昇となった結果を受けてマーケットではようやく
インフレ再燃を警戒する動きが現れるようになってきました。

 

これまではパウエルFRB議長も先日のFOMCでディスインフレの嚆矢を
会見で喧伝していたため、市場は物価上昇がピークアウトし、労働市場も
堅調なことから景気後退には陥らないとの見方が大勢で
積極的に株を買う
動きが強まっていました。

 

この欣喜雀躍している市場参加者の楽観的な相場観はきのうのPPIの結果で
霧消となったとみています。

 

今回タカ派発言をしたセントルイス連銀のブラード総裁をはじめ、クリーブランド
連銀のメスター総裁も前回の0.25%の利上げに対して0.5%でも良かった
と発言していることから市場では今後のFOMCで0.5%の利上げを意識すること
になってくると思われます。

 

「物価上昇は再燃する」とこれまでお伝えしていたように実際にそうなってきた
わけですが、今回の内容を受けて3月14日発表の2月の米CPIも警戒イベント
となってきます。

 

市場はこれを事前に察知して3月半ばにかけて下落しやすい展開になると
みていますが、仮に調整を迎えずに3月14日の2月の米CPIの発表を迎える
ようなことになると、思わぬ物価上昇の結果が出て、ネガティブサプライズ
となってきます。

 

一方で2月のCPIへの警戒感を持ち、事前に調整をしてくればある程度織り込んで
下げたということで物価上昇という結果が出てもサプライズとはなりにくい
展開を予想します。

 

とにかく目先は日米株価共に決算発表も一巡したこともあり、材料のある銘柄を
中心の物色動向に変わり、指数自体は上値の重い展開にはなるとみています。

 

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