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Marketマーケットニュース

◆水際対策緩和で日本株は米株に流されにくい展開

2023.03.01 マーケットニュース

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

◆きのうの日米株価指数終値

 

日経平均株価 27,445.56 +21.60
TOPIX 1,993.28 +0.50
マザーズ 748.68 +12.45
NYダウ 32,656.70 -232.39
ナスダック総合 11,455.54 -11.44
S&P500指数 3,970.15 -12.09

 

きのうの米国市場は米長期金利の上昇が重しとなり、3指数揃って
反落となりました。

 

きのう公表された2月の米消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
は102.9と予想の108.5から下振れしたものの、FRBによる利上げ長期化懸念
は根強く、米長期金利は一時3.98%と昨年11月10日以来の高い水準まで
上昇したことが重しとなりました。

 

(コンファレンス・ボードとS&P500指数の推移)

 

2月の米消費者信頼感指数は直近からはほぼ横ばいと予想を下回った
ものの高い水準が維持されていることから市場では金利先高観は
払しょくされず、明日控えるISM製造業景況指数の発表もあることから
積極的な買いは手控えられた一日でした。

 

ISM製造業景況指数の予想は48.0と好不況の節目となる50を下回る
予想となっていますが、それでも前月の47.8からは0.2ポイント高い
予想となっていることもあり、製造業の景況感の底堅さが堅持されれば
金融引き締め強化につながるとの見方もあり、警戒感が漂っています。

 

個別銘柄では半導体生産効率化を支援し、超高性能半導体生産を割安にする
新装置を発表したことが好感されたアプライドマテリアルズが+3.6%上昇
したほか、メタ・プラットフォームズAI製品開発の新チーム創設を
発表したことが好感されこちらも+3%超の上昇。

 

インフレの長期化が意識されたことでアルミ大手のアルコア、ニューコア
などの資源関連も堅調な展開でした。

 

一方で医薬品のメルクやアストラゼネカ、医療保険のユナイテッドヘルス、
日用品のジョンソンエンドジョンソン、P&Gなどが軟調な展開になるなど、
通常、金利先高観がある中で資金が流れやすいディフェンシブ関連が
売られるという今後の相場を占ううえで異様な動きが出始めていること
には注意が必要です。

 

 

 

 

◆水際対策緩和で日本株は米株に流されにくい展開

 

きのうの日経平均株価は+21円の小幅高で27445円、マザーズが日経平均
よりも堅調で+12ポイント高の748.68ポイントとなりました。

 

本邦では本日より中国からの渡航者へのコロナウイルスの水際対策を緩和
する方針です。

ここにきて再び円安となっていることもあり輸出関連だけでなく、
インバウンド関連の物色も続くものとみられ、下値は限定的な展開に
なりやすいものとみています。

 

今月半ばに公表された1月の訪日外国人客数は149.7万人で前月22年12月の
137.0万人から増え、7カ月連続増となっています。

 

無論ピークだったコロナ前の20年1月の266.1万人と比べるとまだ100万人
以上も下回る水準ではあるものの見方を変えればまだまだ伸びしろがあると
捉えることができます。

 

インバウンド関連ですぐに目に浮かぶのは空運、公共交通機関にはなりますが、
これらに該当する銘柄は多くの投資家がすぐに思いつく銘柄ということも
あって需給が悪く、買いのしこりが溜まっているものも多く散見されます。

 

つまり上昇しても高値掴みをしている投資家も多いため、戻り待ちの売りが
出やすく売りに押されやすい銘柄が軒を連ねている状態です。

 

インバウンドといってもホテル、レジャーのほかに百貨店、ドラッグストア、
訪日外国人向けのサービス、日本のアニメ、玩具などもインバウンドに
該当します。

 

そのため、インバウンドで物色されたい方はたいてい多くの投資家が思いつく
ところ
はすでに手垢のついている銘柄になってくるので、目線を広げて需給の
良いものを狙った方が良いと思います。

 

 

 

※本日の経済キーワード※

 

【消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)】

 

アメリカの民間調査機関コンファレンスボードが発表する経済指標。
5000世帯を対象に、雇用情勢・家計所得の見通しについてアンケート調査
し、消費者の視点から米国経済の状況を確認できる。

 

同指標はミシガン大学消費者信頼感指数とともに、経済活動全体に
重要な役割を果たす個人消費に関する重要指標となっている。
測定値が高いほど、経済に対し消費者の楽観的見方が高いことを示す。

 

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ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。


【執筆者(講師)情報】

ライター

中山まさかず

学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。

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