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REPORTレポート

◆資源価格の上昇が持続すれば年4回の利上げも?

2023.03.02 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

◆きのうの日米株価指数終値

 

日経平均株価 27,516.53 +70.97
TOPIX 1,997.81 +4.53
マザーズ 745.34 -3.34
NYダウ 32,661.84 +5.14
ナスダック総合 11,379.48 -76.06
S&P500指数 3,951.39 -18.76

 

きのうの米国市場はダウは小幅高、ナスダックは続落と指数まちまちの
展開となりました。

 

きのうは2月のISM製造業景況指数が発表されましたが、総合は47.4と
好不況の節目、そして予想の48.0も下回る結果となりましたが内訳を
見ると新規受注と製品価格が前月から大きく上昇する内容となりました。

 

(2月のISM製造業景況指数詳細)

 

もちろん新規受注や価格が上昇することは景気にとってプラス材料
ではあるものの、インフレ再燃、それに伴う利上げの長期化が
懸念されている足元の状況ではネガティブ材料として捉えられ
やすく、この結果を受けて米長期金利は昨年11月以来の4.0%を一時
超える動きとなりました。

 

金利上昇を受けて、ハイテクや半導体の一角が売られる展開となり、
ナスダックは2日続落となりました。

 

個別銘柄では、労使交渉で暫定合意に達したと伝わった重機のキャタピラー
が大幅高。中国のPMIが予想以上に強かったことから、スリーエム、
ボーイング、ダウ・インク、ハネウェルなどの景気敏感株が買われたほか、
本日もシクリカル関連としてアルミ大手アルコアやニューコア、銅関連の
サザンカッパーなどが大きく上昇しています。

 

一方、動画配信のネットフリックスや半導体のエヌビディアが軟調となった
ほか、売上高が市場予想に達せず、業績予想も市場予想を下回ったホームセ
ンターのロウズが大幅安となり同業のホームデポも下落するなど、業績の
先行き懸念が出ている銘柄に売られました。

 

 

 

◆資源価格の上昇が持続すれば年4回の利上げも?

 

きのう公表された2月のISM製造業景況指数は上述した通り好不況の
節目となる50は下回っているものの、新規受注、製品価格の上昇が金利
上昇へとつながり、株価の重石となりました。

 

先月もお伝えした「ドクタカッパー(銅)」の動きを見てみると昨年
9月に底入れをして11月から上昇トレンドに入り直近もそれが続いている
状況です。

 

(銅先物価格・週足)

 

銅は電気を通しやすい性質から電線はもとより電子機器、家電、自動車など
耐久財に幅広く使われ、これが上昇をし続けている間はインフレは収まらない
と考えています。

 

一方で、銅価格が上昇している間はリセッションも起きにくいとみています。

 

銅価格は景気の先行指標と呼ばれることからドクタカッパーという異名を
持ちますが、過去リーマンショックやコロナショックが起きる3か月~6か月
前から銅価格が下落をし始めています。

 

その後、上記のショック安が起こりました。

 

そのため年内は利上げへの警戒感で株価の上値は重くなるものの、この
銅価格が上昇をし続けている間は需要は旺盛、利上げにも耐えうるということ
を意味しますので本格的に危険になるのは銅が下落を始めたときということ
になります。

 

足元本邦の個別銘柄でも鉄鋼や非鉄金属の関連銘柄が上昇しているのも
高配当、割安というだけでなくこういった背景があります。

 

また今回のISM製造業景況指数の発表で市場の利上げ回数の予測は年3回から
4回へとシフトしつつあります。

 

米経済は雇用も消費もまだまだ堅調でディマンドプルのインフレの色彩が
濃厚なため、貯蓄を切り崩して、または借金をしてでも明日よりも今日
買わないと値上がりしてしまうという心理もはたらいています。

 

ただこの心理に基づく消費行動はいつまでも続けられるものではないので
いずれ消費(需要)の鈍化、それを反映して資源価格の下落、インフレの
鈍化へと波及してきます。

 

そのきっかけになるのが「家計の消費(財源)が途絶えたとき」ということに
なります。

 

 

 

※本日の経済キーワード※

 

【ISM製造業景況指数】

 

全米供給管理協会(ISM=Institute for Supply Management)が
算出する製造業の景況感を示す指数のひとつ。
米国の景気先行指標として注目されている。

 

製造業(300社以上)の購買・供給管理責任者を対象に、各企業の
受注や生産、価格など10項目についてアンケート調査を実施し
新規受注・生産・雇用・入荷遅延・在庫の5つの指数をもとに、
ISM製造業景況感の総合指数を算出。

 

50を景気の拡大・後退の分岐点とし、50を上回ると景気拡大、下回ると
景気後退を示す。

 

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