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◆米株3指数反発もまだ下層ステージ圏内のため警戒感必要
2023.03.22 マーケットニュース -
いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 休場
TOPIX 休場
マザーズ 休場
NYダウ 32,560.60 +316.02
ナスダック総合 11,860.11 +184.57
S&P500指数 4,002.87 +51.30きのうの米国市場は市場は、信用不安が後退したことで大幅続伸と
なりました。日本は春分の日で祝日でしたが、その日の夜から見直し買い上昇が
広がり、ダウ・ナスダックともに大幅に2日続伸する格好となっています。祝日前から報道のあったクレディスイスのUBSによる買収と日米欧の中央
銀行が強調してドル資金を供給することが発表されたことで安心感が
広がりダウはこの2日間で700ドルの上昇となりました。先日お伝えしていた海外メディアでメインで報道されていたSVBに似た形で
信用不安が生じやすい186行のこともあり、イエレン米財務長官が「SVB
)やシグネチャーバンク同様に他の銀行でも危機が起これば預金保護の
措置をとる用意がある」とコメントしたことも安心感につながりました。個別銘柄では、地銀のファースト・リパブリック・バンク、キーコープ、
USバンコープなどが当局の金融支援拡大期待からそれぞれ上昇。
JPモルガン、バンク・オブ・アメリカもシステム保護支援が期待され上昇
となっています。その他EVのテスラ半導体のエヌビディアが格付け機関やアナリストによる
投資判断の引き上げを受けて上昇となりました。◆米株3指数反発もまだ下層ステージ圏内のため警戒感必要
日本市場が祝日休場の間、米市場は2日続伸となりましたが、それまでの
下落が大きかっただけにまだ安心して買い進めるという段階ではありません。(NYダウ・日足チャート)
ダウは昨年11月末より32550ドルから34250ドル間でトリプルトップを付けて
足元金融不安により下値の32550ドルを割り込む動きから漸くこれまでの
下値の水準まで値を戻した形です。「ロールリバーサル」といって、これまでのサポートとして効いていた
価格帯が今度はそのラインをブレイクすることによって抵抗帯に切り替わって
しまうということが良く起こります。よって、ダウはいまの32550ドルラインを超えて、かつ2月半ばの高値から
はじまった下降のトレンドを上抜けしてこないことには流れが変わったと
判断するのは早計かとみています。(ナスダック・日足チャート)
(S&P500・日足チャート)
ナスダックも昨年4月から始まった下降トレンドの中の上限付近まで値を戻してきた
だけであり、S&P500もダウと同様に2月から始まった下降トレンドの上限付近まで
値を戻してきただけでここから上昇しても1日、2日で再び踵を返して下落という
ことも考えられます。特に市場のセンチメントは中央銀行が介入して手助けするとなっていますが、
あくまでも金融機関に対してであり、個別の一般企業をという話ではありません。信用収縮の場面では金融機関は貸し出し規制を厳格化しやすい傾向があり、
一般企業の資金繰りが悪化するという事態に陥ればセンチメントが再び悪化する
という流れに舞い戻ってしまいます。これは中小企業、大企業といった企業規模は関係なく、市場のセンチメントが
「連鎖」を想起させてしまうためもし仮にそうなった場合は持ち高を大幅に
減らす、または無借金経営の財務盤石な銘柄を選好した方が良いと思います。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。