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REPORTレポート

◆債券市場の風向きに変化、株式から資金流出

2023.03.23 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

◆きのうの日米株価指数終値

 

日経平均株価 27,466.61 +520.94
TOPIX 1,962.93 +33.63
マザーズ 745.61 +13.63
NYダウ 32,030.11 -530.49
ナスダック総合 11,669.96 -190.15
S&P500指数 3,936.97 -65.90

 

きのうの米国市場はFOMC後のパウエル議長の会見を契機に3指数揃って
大幅反落となりました。

 

注目された3月のFOMCでは市場の予想通り+0.25%の利上げを決定し、
最近の金融危機を受けた不透明感を考慮し、声明文を変更するなど
柔軟な姿勢を見せたことが好感され、一時上昇に転換する場面も
みられました。

 

しかし、その後のパウエル議長の会見では、労働環境の強さ、インフレ
の粘着性を考慮し、「必要となれば想定以上の利上げも」と示唆したこと
から今般の信用不安でセンチメントが弱っている中で今後もしばらく
利上げが継続されるとの思惑から反落する展開に変わりました。

 

加えてイエレン財務長官が「政府は預金保護拡大を検討していない」
と発言したことで再び地銀株が売り込まれる展開となり、取引終盤まで
売りが続く一日となりました。

 

個別銘柄では、イエレン財務長官の発言を受けてJPモルガン▼2.5%、
シティ▲3%、ファースト・リパブリック▲15.4%、バンカメ▲3.3%、
ウェルスファーゴ▲3.3%と金融株を中心に下落。

 

リスクオフの売りが再燃しダウ採用銘柄すべてが下落しています。

 

 

◆債券市場の風向きに変化、株式から資金流出

 

きのうのFOMCでは+0.25%の利上げが決定され、この決定自体は
市場予想通りとなったわけですが、特筆すべきは債券市場の動向です。

 

これまで利上げが実施されると株安、金利高、ドル高の動きが鮮明と
なっていたわけですが、今回のFOMC後の各市場の動きを見ると

 

*株式 ↓
*金利 ↓(債券 ↑)
*ドル円 ↓

 

といったようにこれまでとは違う動きになったことに注目しています。

 

(米国政策金利推移)

 

今回のFOMCでの+0.25%の利上げは前回2月のFOMCから2会合連続となった
わけですが、特に債券市場の反応としては利上げが実施されても金利が
下がる(債券が買われる)という反応になりました。

 

この背景にあるのは

 

1:今後利上げのペースが鈍化するという思惑から利上げが実施されても
限定的ということで金利が上昇しなかったのか?

 

2:信用不安がくすぶる中、パウエル議長が会見で示したように今後も
しばらく利上げが実施されることで景気後退に陥るリスクを恐れてなのか?

 

という2つの理由が大きく考えられます。

 

これが一時的なものに留まれば問題はありませんが、信用不安でセンチメント
が悪化している中で再び金融機関の破たんの話などが出てくると、イエレン
財務長官が「預金保護を拡大しない」と言っている手前、さらに金融株
を中心に売り込まれるショック安につながる可能性もあります。

 

2番のリスクを市場がどれだけ恐れているかによって変わってきますが、
今後利上げがされてもされなくても安全資産として債券が志向されれば
金利の上昇は限定的なものになってくるとみています。

 

(MOVIX指数)

 

直近の債券のボラと株式のボラを比較したMOVIX指数ですが、危険水域の
6.5倍水準で高止まりしている状態にあり、まだまだ安心して株を買える
状況にはありません。

 

その中で買える物としたらきのうもお伝えしたように無借金経営で財務が
盤石、キャッシュバリューがあって、銀行の騒ぎに左右されないような
銘柄が株式の中でも資金の逃避先として選好される展開になりやすい
環境となります。

 

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