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REPORTレポート

◆FRB、年内利上げはあと1回となるのか?

2023.04.03 レポート

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

◆きのうの日米株価指数終値

 

日経平均株価 28,041.48 +258.55
TOPIX 2,003.50 +20.18
マザーズ 749.45 +1.99
NYダウ 33,274.15 +415.12
ナスダック総合 12,221.91 +208.43
S&P500指数 4,109.31 +58.48

 

先週末の米国市場は物価指標が鈍化したことによる利上げペースの鈍化
期待から買い優勢の展開となりました。

 

米商務省が31日(金)に発表した2月のPCEデフレーターは前年比で市場予想
5.1%に対して5.0%となり、価格変動の激しい食品、エネルギーを除くコア
PCEも前年比で4.6%と市場予想の4.7%を下回る伸びにとどまりました。

 

これを受けて次回5月のFOMCでの利上げが最後になるとの見方が増え、米市場
では幅広い銘柄が買われ、3指数揃って上昇となり、S&P500は約1か月半ぶり
に4100ポイントを回復する展開となりました。

 

個別銘柄ではEVのテスラが6%超の大幅高となったほか、先週に引き続き
ECのメルカドリブレ、アマゾンなどが上昇。

 

その他グーグル、マイクロソフトやメタなど大型ハイテク株が上昇し、
ナスダック指数をけん引しました。

 

 

◆FRB、年内利上げはあと1回となるのか?

 

先週のFRBが物価指標として注目しているPCEデフレーターはコア指数
も共に揃って市場予想を下回る結果となりました。

 

この結果を受けて今後の金融政策の見通しにも変化が出てきました。

 

(FRBの政策金利見通し)

 

その見通しでは次回5月のFOMCであと1回の利上げで終わり、6月からは
利上げ停止をすっ飛ばしてマイナス0.25%の利下げに転じるという
ものです。

 

これまでの拙速な利上げとパウエル議長をはじめとしたFOMCメンバーの
言動からすると俄かに信じがたい見通しとなっています。

 

6月においてはマイナス0.25%の確率が47.5%で現状維持(利上げ停止)
が46.9%と拮抗しているため今後の経済指標の発表やFOMCメンバーの
発言によってどちらにも転ぶ可能性はありますが、個人的にはあまりにも
楽観的な見方、またこの見通し通りに金融政策が実施された場合、
逆に先月のSBVやシグネチャーバンク、クレディスイス銀行の破たん以上
の大きな問題が勃発する前に手を打とうとするように思えてなりません。

 

今回の物価指標は鈍化を見せましたが、3月の銀行破たんによりFRBを
は市場への資金供給を決定したことで再びバランスシートが膨らむ
動きとなってきています。

 

(FRBのバランスシート推移)

 

20年3月以降、世界中でコロナパンデミックが発生したことを契機にFRB
は無制限の量的緩和を実施し、一時8.9兆ドルまでバランスシートが膨れ
上がりました。

 

その後、コロナの終息と共に量的緩和を終了させ、22年6月より
QT(資産縮小)を開始し足元ではバランスシートは徐々に減少傾向に
ありました。

 

しかし、今回の銀行破たんを受けて銀行セクターへの緊急融資(BFTP)を
開始したことで再び直近では8.7兆ドルまでバランスシートが膨らんで
きています。

 

インフレというのはモノの値段が上がることですが、相対的にお金の
価値が下がることです。

 

ということはお金の総量が増えれば、、、?

 

みなまで言わなくても分かることだと思います。

 

今回の銀行破たん、それに対する措置によってインフレが再燃しやすい
環境になったということです。

 

FRBの金融政策の方向性と市場の見通し、ここに乖離が生じたタイミング
がショック安となりやすい時期になりますので、上図のFOMC会合前という
ことで4月半ば~5月に日米株ともに急落するような場面が訪れやすく
なったとみています。

 

足元の日米株式市場は堅調な動きであるためいまはこの動きについて
利益を伸ばしていきつつ、キャッシュ比率を高める、または下げでも
利益が取れるようなポジションへと徐々にウェイトを変えていく方向で
取り組んでいきたいと思います。

 

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