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Market日米相場概況

◆経済指標はまちまちで売りも限定的

2023.04.17 日米相場概況

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

◆きのうの日米株価指数終値

 

日経平均株価 28,493.47 +336.50
TOPIX 2,018.72 +10.79
マザーズ 756.57 +5.80
NYダウ 33,886.47 -143.22
ナスダック総合 12,123.47 -42.81
S&P500指数 4,137.64 -8.58

 

先週末の米国市場は3指数揃って反落となりました。

 

注目された金融株の決算は良好で取引開始直後は一時上昇する場面も
みられましたが、週末に発表された4月のミシガン大消費者信頼感指数は
予想を上回る63.5(予想:62.0)となったものの、1年先の期待
インフレ率が3月の3.6%から4月には4.6%に上昇し、金利先高観が再燃し
下落に転じる1日となりました。

 

(ミシガン大学消費者信頼感指数とS&P500指数の推移)

 

同日発表された3月の小売売上高も6916.7億ドルと前月から▲1.0%
の低下となり、市場予想も下回り、消費の伸びも鈍化し始めていることが
示唆され相場の重石となりました。

 

個別銘柄ではJPモルガン、シティ、ブラックロックなどの金融株の
1-3月期決算が発表されましたが、JPモルガンは予想外に預金残高が増加。
シティも金利関連のトレーディング収入や金利収入増で増益、ブラック
ロックも1株利益が予想を上回ったことで株価は上昇となり、市場に一定の
安心感を与える結果となりました。

 

一方でボーイングなどが部品の品質問題で納入停止との報道から下落。

 

インフレの伸びは低下しつつあるものの依然として高い水準にあることから
FRBのウォラー理事が一段の金融引き締めが必要との考えを示したことで
5月のFOMCでの追加利上げが意識され米長期金利が3.5%台へと上昇。

 

これを契機に金利上昇に弱いハイテクも売られる展開となっています。

 

 

 

◆経済指標はまちまちで売りも限定的

 

先週末に発表された3月の小売売上高は前月比で▲1.0と冴えない結果と
なったことはマイナス要因ですが、こちらはハードデータと一般的には
言われる結果としての数字となります。

 

一方で4月のミシガン大学が公表する消費者信頼感指数は予想を超える
結果となっています。

 

ISM景況指数も同様ですが、ミシガン大学消費者態度指数のように
アンケートをもとに消費者のセンチメントを測るものは「ソフトデータ」
と言われ、先行性のある指標となります。

 

遅効性のハードデータではマイナスとなりましたが、先行性のあるソフト
データでは予想を上回る結果となり、金利動向を考えなければこれは
マーケットにとってプラス材料となります。

 

要は「今は悪くてもこれからは良くなる」と判断されるためです。

 

しかしながら、経済指標で良好な結果が出れば最終局面に差し迫ろう
といている利上げ政策にまだ継続という思惑が市場では広がりますので、
いまの市場にとってはプラスともマイナスとも受け取れる結果です。

 

このことから週末は米市場反落となりましたが、その下げ幅も限定的
で3指数総じて下落率は▲0.5%にも満たない程度の下げに落ち着いて
います。

 

(5月FOMCでの利上げ確率)

 

直近の利上げ確率を確認すると、5月3日のFOMCでは+0.25%の利上げが
98.4%とほぼ確実視されています。

 

問題はその後のFOMCですが、市場では今回の利上げが年内最後で、
6月以降は利上げ停止、そして9月からは利下げに転じるという見通し
をしていますが、その通りになるのかどうかです。

 

先日もお伝えしたように3月のインフレ指標はCPIもPPIも鈍化がみられる
ような結果でしたが、足元4月以降は原油やガソリン価格が再び上昇して
きており、インフレが再燃してくるだろうという見方をしています。

 

そのため、4月以降の物価指標で再び強い上昇が見られれば6月にも
再度利上げという可能性がありますし、FRBが利下げに転じるとすれば、
可能性が高いのが拙速な利上げによって実体経済でまだ見えぬ代償(問題)
が勃発した際にやむなく利下げに転じる可能性が、「インフレが落ち着いて
きたので、はい利下げします」というよりも濃厚と考えています。

 

もちろんこれが今すぐに起こるという話ではなく、徐々に徐々に金利高
が実体経済を疲弊させてそのツケを払わされることになるというわけで
すので、今はその嵐の前の上昇相場を利用してリスクテイクして利益を
取りに行くことに注力していくタイミングだとみています。

 

 

※本日の経済キーワード※

 

【ミシガン大学消費者態度指数】

 

米国の消費者のマインドを示す指標。
ミシガン大学の調査研究センターがアンケート調査を実施し、
毎月300人を対象とした速報値、500人を対象とした確報値を
発表している。

 

現在の景況感を示す現状指数(約40%)と先行きを示す期待指数
(約60%)で構成されている。
調査会社コンファレンス・ボード(CB)の消費者信頼感指数に
先行して発表されるため、市場関係者の注目度が高い指数とされている。

 

 

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ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。


【執筆者(講師)情報】

ライター

中山まさかず

学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。

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