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◆米国は年内あと2回の利上げ、国内は衆院解散期待
2023.06.15 マーケットニュース -
いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 33,502.42 +483.77
TOPIX 2,294.53 +29.74
マザーズ 797.75 -8.47
NYダウ 33,979.33 -232.79
ナスダック総合 13,626.48 +53.16
S&P500指数 4,372.59 +3.58きのうの米国市場は金融引き締め政策が年後半も続くことが明確と
なったことからナスダックは小幅高となったものの相場の重石と
なり、ダウは反落となりました。注目されたFOMCでは市場の予想どおり政策金利を5.00~5.25%に
据え置くことを決めましたが、FOMC参加メンバーの政策金利見通しを示す
ドットチャートではターミナルレート(政策金利の終着点)が前回3月の
5.1%から5.6%に引き上げられ、0.25%ずつ利上げを行うとすると年内
あと2回の利上げが実施されることとなり、年内あと1回の利上げで打ち止め
を期待していたマーケットにはこれが重しとなり、ダウは一時400ドル超の
下落となりました。金利発表後のパウエル議長の会見では「インフレ率は去年の半ば以降、
幾分落ち着きつつあるがインフレ圧力は引き続き高く、物価目標である2%
までの道のりは遠い」とコメント。ただ、今回の利上げ見送りは「スキップ」と呼ぶべきではないという
コメントも出たことから、今後については利上げなしもあり得ると捉えられ
各指数ともに取引終盤にかけて値を戻す展開となり、ナスダックはプラス
回帰となりました。(FOMCメンバーによる経済、政策金利見通し)
改めて前回3月時点のFOMCメンバーによる見通しと今回の見通しを比較すると
ことしのGPP成長率が大幅に改善された一方で、来年、再来年の見通しは
下方修正されています。(赤字が上昇、青字が低下)失業率においても3年間の見通しが低下し、FRBは景気減速懸念はさほど
懸念していないことが分かります。一方でPCE(物価)の低下幅の鈍化はなかなか見られず、これらを総合的に
勘案し年内あと2回の利上げが必要という判断に至ったものと思われます。個別銘柄では、インテルやエヌビディア、AMDなどの半導体関連が大幅
上昇となったほか、中国の景気浮揚策への期待から同国での売上高比率の
高いナイキ、バイドゥ、アリババ、ピンドゥオドゥオなどの中国ECなどが
買われる動きとなりました。一方で医療保険のユナイテッドヘルスがコロナ禍により先送りされていた
手術が増え、医療コストの増大が業績悪化への懸念材料となり、▲6.4%
の下落となっています。国内では日経平均株価が33500円を突破し、バブル後以降の高値を更新。
21日に会期末を迎える今国会ですが、岸田首相から内閣不信任案が16日
にも提出されるとの観測が出てきました。選挙は今後の問題点が改善されるとの期待に加えて票取りのために
与野党が挙って景気浮揚策を公約に掲げられ、衆院解散前日から
投票までの期間は株高になりやすい傾向があります。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。