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◆ドル円は下げ止まりの様相、外需関連に見直し
2023.07.19 マーケットニュース -
いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 32,493.89 +102.63
TOPIX 2,252.28 +13.18
マザーズ 784.77 +0.05
NYダウ 34,951.93 +366.58
ナスダック総合 14,353.64 +108.69
S&P500指数 4,554.98 +32.19きのうの米国市場は3指数揃って続伸、ダウは7営業日連続で
値上がりしことしの最高値を更新となりました。朝方発表された6月の米小売売上高はガソリンスタンドや建材店
での売上高が減少したたことで前月比で0.2%の伸びとなり、
予想の0.5%を下回る結果となったことでマイナス圏でのスタート。
ただ伸びは予想を下回ったものの他の部門の売上高は増加、もしくは
横ばいで推移したことで下げ幅は限定的となりました。(米小売売上高とS&P500指数の推移)
その後の個別銘柄の良好な決算を材料に主要銀行・金融セクターの上昇が
全体指数を押し上げ、相場はプラス圏に回復。また消費減速によりインフレが鈍化し利上げ打ち止めにつながるとの見方も
あり、金利が低下したことでハイテク株が買われやすい展開となりました。個別銘柄では売上、利益ともに市場予想を上回ったモルガンスタンレーが
6%超の大幅高。アナリストによる目標株価が引き上げられた動画配信のネットフリックスが
5%超となったほか、AI分野でメタと提携し、法人向けAIツールなどを
発表したマイクロソフトも4%高となり上場来高値を更新する動きとなって
います。◆ドル円は下げ止まりの様相、外需関連に見直し
先週よりお伝えしていた為替相場での円高警戒については、まだ予断は
許さない状況ですが、137円台前半で下げ止まり、足元ではドルの下落は
止まり、138円台後半まで再び円安方向へと転じてきました。(ドル円・日足チャート)
日本株上昇の要因の一つがこの円安であるため、足元で138円台をキープし、
再び140円台へと突入するような展開となれば、調整を迎えている外需関連
も買い直され円安とこれから迎える4-6月期決算の結果次第では再び
高値を取るような銘柄も出てくると思われます。銀行株などは今月下旬に控える日銀会合での政策修正期待(イールドカーブ
コントロールの長期金利の変動幅の拡大)から先んじて買われている向き
があり、為替相場では政策修正への警戒感から一方向に円安には動きにくい
状況にあります。市場では今回の日銀会合で政策修正があるとの見方もありますが、植田新総裁
が就任した際に、「しばらくは緩和策を継続していく」と明言していること
もあって、政策修正があるかは懐疑的にみています。もし仮に現状維持となれば為替相場では警戒されていた円高材料がなくなり
ますので再びドル高円安の動きが強まり、1ドル140円を試しに行く展開と
なりやすくなります。当然外需関連には追い風となり、買い直されることで日経平均株価は再び
33000円トライという展開もみえてくると思われます。ただきのうもお伝えしたように日本でも決算発表を間近に控えている銘柄
が多いため、決算発表後の変動リスクには気を付けながらの立ち回りを
されるようにしてください。特に今回の決算では出遅れている銘柄なら素直に好決算で上昇となる
一方で、全体相場が上昇しているだけにすでに上昇している銘柄の場合、
良好な決算を発表しても材料出尽くしで売られたりする銘柄も
出てきやすくなります。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。