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◆雇用統計でも労働市場の緩和が見られれば株価上昇
2023.08.31 日米相場概況 -
いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 32,333.46 +106.49
TOPIX 2,313.38 +9.97
マザーズ 761.52 -3.27
NYダウ 34,890.24 +37.57
ナスダック総合 14,019.31 +75.55
S&P500指数 4,514.87 +17.24きのうの米国市場は3指数揃って4日続伸となりました。
前日に発表された7月のJOLTS求人件数の減少に続いて、きのうは民間の
給与支払い代行会社のADPが発表する8月の雇用統計では予想19.5万人
に対して17.7万人と予想を下回り、前回7月の37.1万人をも大きく
下回ったことから労働市場のひっ迫感の緩和が見られました。これを受けて、年内の追加利上げの可能性が後退したことで米長期金利
が低下。前日に引き続き金利に敏感なハイテク株を中心に買いが入る展開と
なりました。個別銘柄では中国関連の小売、百貨店を営むPDDホールディングスや
バイドゥが上昇したか、取引終了後に決算発表を控えた顧客情報管理の
セールスフォースも上昇。マイクロンテクノロジーやエヌビディア、
インテルなど半導体株の一角にも買いが入りました。主要ハイテク株では9月12日に新製品発表イベントを開催するアップルが
続伸となっています。一方で下落した銘柄で目立つものはなく金利が低下したことでゴールドマン
サックスやシティ、ウェルズファーゴなど金融株が軟調な展開でした。◆雇用統計でも労働市場の緩和が見られれば株価上昇
今週に入り求人件数やADP雇用統計ではこれまでFRBによる急速な利上げの
中でも労働市場は堅調さを示していましたが、ここにきてようやく鈍化が
みられるようになりました。上記がサブイベントだとするならば、今週末に発表される8月の米雇用統計
はメインイベントとなり投資家が最も注目する経済指標の一つです。今のところ市場予想は16.8万人増、失業率は3.5%となっています。
結果がこの予想に近い数字、または下回るようなことになれば日米株式
市場の追い風になるとみています。雇用統計発表の前に警戒材料としては今晩発表される物価指標、7月の
PCEと前週分の新規失業保険申請件数です。今週はここまで経済指標がプラス材料で出てきているため、今晩の
PCEで物価の伸びが予想以上に上昇したり、新規失業保険申請件数が
予想を下回る件数(失業者が減少)となれば、翌日の雇用統計にも
警戒感が走り、発表を前にして警戒感から上値を抑える要因と
なってくると思われます。ただこれらの材料は全て中期的に考えれば短期的な値動きの綾レベル
のものでしかなく、日経平均株価はきのうもお伝えしたように
「フラッグ」を越えてもう一段高していく手前段階にありますので
安いところを拾った後は、上昇相場を待つだけとなります。当スクールで教えている2つの手法、どちらにも言えることですが、投資は農業と
似ていて、種まき(エントリー)→水やり(見守る)→収穫(利食い)
を種を変えながら繰り返していくものです。たまに種が実らずに腐る(損切り)こともありますが、種の選別を
しっかりと行えば、腐る確率はかぎりなく低いです。まだ残暑厳しいですが、8月も最終日。
張り切っていきましょう!━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。