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◆今晩の米CPI、予想に近い数字ならほぼ影響なし
2023.09.13 日米相場概況 -
いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 32,776.37 +308.61
TOPIX 2,379.91 +19.43
マザーズ 738.56 +2.51
NYダウ 34,645.99 -17.73
ナスダック総合 13,773.61 -144.29
S&P500指数 4,461.90 -25.56きのうの米国市場は原油価格の上昇を受け、インフレ懸念が強まった
ことから金利が上昇、ハイテク株を中心に売りが広がり、3指数揃って
下落となりました。このところ注目していた原油価格ですが、一時1バレル=89ドル台前半
まで上昇したことからインフレ再燃の警戒感が広がり、金利が上昇。米長期金利は再び4.3%弱まで上昇したことから金利に敏感なハイテク株
が売られ、ナスダックの重石となりました。加えて今晩控えている8月の米CPIの発表もあることから積極的な売買は
手控えられ持ち高調整の動きが強まった1日でした。個別銘柄では前日に6-8月期決算を発表したソフトウェア大手のオラクルが
市場予想を下回る業績見通しを発表したことで▲13%超の急落となり、6月
以来の安値。ハイテク大手のアマゾンやマイクロソフトも1%超の下落となり、iPhone15
を発表したアップルも新味に欠けるということでアップルも売られました。一方で原油価格や金利の上昇を受けて関連株が上昇。
エネルギー関連ではシェブロンやエクソンモービルが上昇したほか、金融では
JPモルガン、ゴールドマン・サックス、シティ、バンカメなどが上昇しています。◆今晩の米CPI、予想に近い数字ならほぼ影響なし
今晩発表される米CPI(消費者物価指数)は前月比では0.6%(前0.2%)、
前年同月比では3.6%(前回3.2%)と揃って上昇する見込みとなって
います。ただ先日WSJの記者が発信しているように9月の利上げはなしということが
あらかた決定していることもあって予想とほぼ一致する結果であれば、
マーケットに大きな影響はなく、あったとしても一時的で来週20日に
予定されているFOMCへ向けて買いが強まるものと想定しています。予想を上回る結果となった場合、11月に予定されているFOMCで追加利上げ
の観測が高まりますので再び原油価格と金利の動向を横目に見ながら
乱高下する展開になる可能性が出てきます。きのう、ゴールドマン・サックスのソロモンCEOが「米経済が景気
後退を乗り切る可能性は高まっている。環境は確実に良くなっている」との
楽観的な見方を示していることから、足元の金利高でも米国の景気後退が
ソフトランディングに収まれば日本株にとっても円安に加わる強いブル相場
の材料となってくれます。(ブルベア指数とS&P500の比較)
こちらは米国へ投資している人たちのセンチメントと(投資家心理)S&P500を
比較したものですが、昨年から今年にかけて徐々に弱気から強気へと
シフトしてきていることが分かります。昨年はFRBによる拙速な利上げにより景気後退への警戒感が強まって
いましたが、今年に入ってからは弱気寄りも強気派の人たちが
増えてきていることを示しています。これが30%を超えて40%近くになってくるようですと強気一辺倒となり、
逆に危険信号ということになりますが、今は昨年の半信半疑の
状態からようやく少し安心して買えるようになってきたという段階です。よって目先は多少の乱高下を楽しみつつ、年初来高値を時間の経過と
ともに待っていればいい相場状況にあるため、下がったところは
とにかくチャンスとなるとみています。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。