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Marketマーケットニュース

◆地政学リスクの中、金利上昇はむしろリスクオン

2023.10.17 マーケットニュース

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

 

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 31,659.03 -656.96
TOPIX 2,273.54 -35.21
マザーズ 660.27 -22.97
NYダウ 33,984.54 +314.25
ナスダック総合 13,567.98 +160.75
S&P500指数 4,373.63 +45.85

 

きのうの米国市場は決算を前にその期待から3日ぶりに3指数揃って
上昇となりました。

 

先週末より米国では金融株を皮切りに第3四半期(7-9月期)決算が公表
スタートとなってきましたが、市場予想を上回る内容が出てきており、
発表を控える銘柄にも先回りした買いが入りやすい展開。

 

ダウ平均の構成銘柄では、17日に発表を予定する金融のゴールドマン
・サックスが買われる動きを見せました。

 

またきのう公表された10月のNY連銀製造業景況指数は新規受注や出荷が
低下していることが要因で予想‐7.0に対して‐4.6と予想よりは良かった
ものの好不況の節目とされる0を下回っており、インフレ圧力は低下
してきています。

 

(NY連銀製造業景況指数とS&P500の推移)

 

加えてFRB高官からはこのところ「米長期金利の上昇が自然と経済を抑制的
にはたらかせており、我々の仕事(利上げ)は必要ない」とのコメント
もあることからFRBによる追加の利上げ観測も後退していることも
支援材料となっています。

 

前週末は金融のJPモルガンやウェルズファーゴが好決算を発表し上昇
しましたが、この日は金融サービスのチャールズ・シュワブが決算を発表し、
内容は減益だったものの預金残高が警戒されたほど減少しなかったことが
好感され上昇。

 

決算発表を控えたバンク・オブ・アメリカやゴールドマン・サックスなどに
好決算を期待した先回り買いが入り上昇。

 

その他、動画共有アプリ「スナップチャット」のスナップのCEOが同社の業績
見通しに強気を示したことが好感され12%弱の大幅上昇。

 

百貨店のコールズ、アパレルのGAP、スポーツのナイキなど消費関連も好調
でした。

 

 

 

◆地政学リスクの中、金利上昇はむしろリスクオン

 

全体相場を俯瞰して見ると中東情勢の緊迫化により原油価格の上昇、そして
安全資産として金も上昇する動きが顕著となっています。

 

ただきのうの米国市場の動きを見ても決算を期待に大きく買われるという
動きは平時の時ならまだしも足元の地政学リスクを前にして積極的な
リスクオンになることはマーケットはそこまで今回のハマスとイスラエル
の衝突に関して大きなリスクと捉えていないということを暗に示している
とさえ思われます。

 

加えて言えば、きのうは米長期金利が4.7%まで上昇となってきています。

 

中東リスクが台頭した直後は債券が買われ金利が低下し、一時4.5%台まで
低下する動きもみられましたが、それがほどなくして再び4.7%台に
戻ってきています。

 

金利が上昇するということはその裏では債券売りが起こっており、これも
またリスクオンの象徴とも呼べる動きです。

 

きのうは週末の米市場の下落を受けて日本市場も大きく下落する展開と
なりましたが、この嵐は今月末までです。

 

本日は米市場が3日ぶりの反発で帰ってきてくれたことで日本株も
大きく下げた分買い直される動きもあるかと思いますが、今月末まで
はまだ乱高下が続くとみていますので日柄の上下に一喜一憂せず
11月から本格上昇に向けて安いところを丁寧に拾う絶好の種まきの
タイミングと考えています。

 

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ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。


【執筆者(講師)情報】

ライター

中山まさかず

学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。

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