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Marketマーケットニュース

◆中東情勢の緊張緩和続けばさらなる金利低下も

2023.10.24 マーケットニュース

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

 

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 30,999.55 -259.81
TOPIX 2,238.81 -16.84
マザーズ 635.40 -21.90
NYダウ 32,936.41 -190.87
ナスダック総合 13,018.33 +34.52
S&P500指数 4,217.04 -7.12

 

きのうの米国市場はダウは下落、ナスダックは金利低下の影響を受けて
上昇と指数まちまちの展開となりました。

 

中東情勢の緊迫化からきのうも朝方から売り優勢の展開で始まった
米市場ですが、取引中盤に米長期金利が節目の5%台を付けた後、
金利は4.8%台半ばまで急低下、この金利が低下したことによりハイテク株
を中心に買い直されナスダックは下げ幅を縮小させプラス展開となりました。

 

米長期金利が低下した理由は債券市場のヘッジファンド、パーシング・
スクエア・キャピタル・マネジメントのビル・アックマン氏が「現在の
長期金利で債券をショート(空売り)し続けるのはリスクが高すぎる」と
の考えで債券のショートポジションを買い戻したことと、それをSNSで
発信したことで彼と同じショートポジションを保有していた一部の投資家も
買戻しをしたことが金利低下につながりました。

(米国債のショートポジション推移)

 

米国債のショートポジションは足元で1500万枚まで膨れ上がっており、過去
3年で見れば最大に膨らんでいました。

 

これが大きく買い戻されるということは債券が買われて、金利は低下すること
となります。

 

さらに終盤にかけて、中東ではハマスが新たに人質2人解放したと発表したほか、
政府がイスラエルに対しガザ地上戦を延期するよう要請しているとの報道があり、
警戒感が緩和したことも支援材料となりました。

 

個別銘柄では、エヌビディアが半導体設計のアームの技術を用いてウィンドウズ
・パソコン向けのCPUの設計に着手したと報じられたことからアームが5%弱、
エヌビディアが4%弱とそれぞれ上昇。

 

金利が低下したことで主要ハイテク株も上昇したほか、エアビー&ビーや
旅行予約サイトを運営するブッキング、クルーズ船のカーニバルやカジノ運営
のラスベガス・サンズなど旅行・レジャー関連株の上昇も目立ちました。

 

一方、エネルギー大手のヘスを530億ドル(約8兆円)で買収すると発表した
シェブロンが高い買い物と評価されたのか▲4%弱の下落、中東情勢の緊張が
やや緩和したことでエクソンモービルなどのエネルギー関連も下落となりました。

 

 

◆中東情勢の緊張緩和続けばさらなる金利低下も

 

中東ではハマスが捉えていた人質を解放したことから緊張が緩和し、
原油価格に落ち着きがみられています。

 

この中東情勢の緊張から油価の上昇→インフレ再燃が警戒されている
ことから米金利上昇の要因の一つとなっています。

 

情勢は日ごとに様変わりするためまだまだ安心はできませんが、
仮にこのままイスラエルによるガザへの地上戦も行われなければ、
周辺国の参戦など最悪の事態は免れ、解決が早まる可能性が出てきます。

 

今週は主要ハイテク株の決算発表に加えて、米国では7-9月期の
GDP速報値が出てきます。
予想では前期比年率で4.5%と高い数字が出る見通しですが、これが予想
通り、または予想以上の高い数字が出てくると再び追加利上げへの
警戒感から金利が上昇しやすくなるため、いったんは米長期金利は低下
したものの再上昇には警戒が必要です。

 

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※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではあり
ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。


【執筆者(講師)情報】

ライター

中山まさかず

学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。

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