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◆米企業の冴えない決算によりナスダック100は13700まで下落も
2023.10.26 日米相場概況 -
いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 31,269.92 +207.57
TOPIX 2,254.40 +13.67
マザーズ 647.37 -3.72
NYダウ 33,035.93 -105.45
ナスダック総合 12,821.22 -318.65
S&P500指数 4,186.77 -60.91きのうの米国市場は市場は前日決算を発表したグーグルが市場予想を
下回る内容となったことでダウ、ナスダックともに下落となりました。前日夕にマイクロソフトとグーグルが発表した決算では生成AIを
活用したクラウド事業で優勝劣敗の結果となりました。全ての部門で高成長を記録したマイクロソフトが上昇した一方で、
クラウド事業の伸びが市場予想を下回ったアルファベットが
▲9%超の下落。半導体のテキサス・インスツルメンツが需要の低迷を示唆したこと
もあって、企業業績に対する懸念が強まりハイテク株中心に売り優勢
となりました。加えて中東情勢の緊張が高まっていることや米長期金利が上昇したこと
も重石となり、ダウは反落。ナスダック指数は▲2.4%の大幅安となり
ことし5月以来の安値で取引を終えました。個別銘柄では、予想を下回ったグーグルの決算の影響で、決算発表を控える
アマゾンが▲5.5%、メタも▲4%超の下落となりました。その他、エヌビディアやインテル、AMD、アプライド・マテリアルズなど
の半導体関連も軒並み値下がりしています。一方で利益が市場予想を上回ったクレジットカードのビザがプラス、中東
情勢緊迫化が継続していることからロッキードマーティン、ノースロップ
グラマンなどの防衛関連も堅調。コカコーラやペプシコ、メルクなどディフェンシブ関連に資金が向かう
形となりました。きのうの取引終了後に決算を発表したIBMとメタは売上、利益ともに
市場予想を上回る結果を発表しています。◆米企業の冴えない決算によりナスダック100は13700まで下落も
マイクロソフトは好決算となり株価は上昇したものの、寄り天状態となり
大きく陰線を引いた形で取引を終了。グーグルにおいては上述した通りで▲9%の下落となりました。
と入来終了後にはメタが決算を発表し、売上、利益ともに市場予想を上回る
結果となりましたが、センチメントが悪化していることもあって、時間外
取引では▲3%超の下落となっています。本日はアマゾンが決算発表予定で、アップルは11月2日に決算を予定して
います。アマゾンはクラウドサービスのAWSを展開していますが、グーグル同様に
予想を下回る収益となれば売られる材料となります。またアマゾンのECにおいても日本と米国ではサービス形態が異なっており、
これまで商品が届いてサイズが合わなかったりで気に入らなければ、
百貨店のコールズや配送サービスのUPSの配送センターに持ち込めば
無料で返品交換出来ていたものが最近1ドルの手数料がかかるように
なり、サービスが改悪されています。加えてアップルでは今秋iPhone15が発売となり、米国での販売は好調
ですが、中国では初期販売数が前機種に比べ5%減っています。よってS&P500の指数ウェイトの高い主要ハイテク株の決算が失望と
なると指数の下落要因となるでしょう。(ナスダック100指数・日足チャート)
ナスダックの主要100社をまとめたナスダック100指数は上昇トレンド
のチャネルを外れ、下落基調に入っており、主要企業の決算が冴えないと
なると目先は昨年8月半ばに付けた高値の位置にあたる13700ポイント
付近までの下落が考えられます。(225先物・日足チャート)
そしてこのナスダック100に連動しやすい日経平均、及び225先物も同様
に昨年8月半ばに高値を付けて下落しており、ナスダック100がこの水準
まで下落をするとなると、日経平均株価は29250円付近まで下がる可能性が
あります。特に日経平均株価は10月4日に付けた安値30487円、ここを下抜けして
しまうとその蓋然性が高まりますので円安による外需の上方修正期待など
は残っていますが、ポジティブな面だけでなく、下落へのリスク面も
見ておいた方がいいタイミングに来ています。リスクを軽減させるためには上記を参考に、損益に関わらず持ち高を
3分の2、または半分程度に減らして、30000円割れのタイミングで
仕込める余裕資金を用意しておくと精神的に余裕の持ったトレードが
できると思います。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではあり
ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。