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◆循環物色の流れになりつつある日本株
2023.11.20 マーケットニュース -
いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 33,585.20 +160.79
TOPIX 2,391.05 +22.43
グロース 694.37 +3.23
NYダウ 34,947.28 +1.81
ナスダック総合 14,125.48 +11.81
S&P500指数 4,514.02 +5.78先週末の米国市場は3指数揃って前日終値付近でもみ合い、横ばいで
取引を終了しました。日米ともに決算発表を終え、材料に乏しい中10月下旬以降の上昇でダウは
2500ドルを越える上昇を果たし、利益確定売りもそこそこ出やすかったこと
もあって、小動きで終始。一方でインフレ鈍化の兆候もあって、市場ではFRBは早ければ来年5月から
3月にも利下げに転じるとの観測も浮上したことからマーケットの支援材料に
もなりました。指数は揃って小幅ながらプラス圏を維持する格好で取引を終了しました。
個別銘柄では、前日夕に発表した決算は減収減益だったものの市場予想ほど
悪化せず、業績改善期待から買いが膨らんだことでアパレルのギャップが
30%高と急伸。百貨店のメイシーズの決算も売上、利益ともに予想を上回ったことから
買いが入り8%高したことから同業のコールズ、ノードストロームも揃って
上昇となり、小売関連が目立つ上昇でした。一方、決算は好調だったものの対中輸出規制違反の疑いで当局の捜査を
受けていると伝わった半導体製造装置のアプライド・マテリアルズが大幅安。前日に上場来高値を更新したマイクロソフトも利益確定の売りで反落するなど
一部の半導体やハイテク関連は軟調でした。◆循環物色の流れになりつつある日本株
先週末の日本市場は3指数自体はそこそこの上昇となりましたが、中身を
見ると大型株よりも中小型株が総じて買われる動きとなり、これまでは
日経平均やTOPIXに採用されている銘柄を中心に上昇をしていましたが、
それ以外のグロース市場やスタンダード市場の時価総額のまだ小さい銘柄にも
物色の矛先が向かうという展開が目立ちました。日経平均などの指数だけが上昇するあまり中身の伴っていない上昇ではなく、
各個別銘柄が買われる上昇が起こったのが先週末の特徴です。この動きが一過性のものになるのか、継続されるかはまだ分かりませんが、
中小型株も買われる展開が続けば大型株→中小型株→大型株と資金が双方
へ往来する循環物色の色彩が強くなり、中身の伴った骨太の上昇となって
くれば、高値圏で下落リスクを警戒する投資家も今度は「持たざるリスク」
を意識するようになってくるため、株価が高い状況でも買われやすくなって
きます。先月11日に、「日経平均の過去20年間の10月の値動きは半ばまでは堅調で、
月末に向けて下落、そこを底値として年末まで上昇していく傾向があり、
今月下旬がことし最後の天与の買い場が訪れる可能性がもあり、そこで
仕込みに回ることが出来れば最高の年末を迎えられるかもしれません。」とお伝えしていたようにまさに10月末30552円の安値から先週末の33599円
まで約2週間で3000円以上の上昇を果たし、あの悲観的な下げの中で勇気を
出して買っていった人こそが今回の上昇の恩恵をしっかりと受けることが
できました。個人的にもそうであり、今はどちらかというとその上昇した果実をゆっくり
と収穫するタイミングにあります。特に日経平均株価やTOPIXは夏場以降は上下動を繰り返すレンジ相場と
なってきており、年末ラリーが起こらず再度下げても再び年始以降高値付近
まで上昇する展開になるとみていますので、利益確定でキャッシュ比率も高め
つつ、上がっても下がってもいいような立ち回りをしていくのが良いと
考えています。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。