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◆利下げ開始は早くても5月、6月ごろ
2024.01.09 マーケットニュース -
いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 休場
TOPIX 休場
グロース 休場
NYダウ 37,683.01 +216.90
ナスダック総合 14,843.77 +319.70
S&P500指数 4,763.54 +66.30週明けの米国市場は金利の低下を受けてナスダックを中心に買われ3指数揃って
上昇となりました。先週末に発表された米雇用統計では予想を上回る雇用者数の伸びから米長期金利は
一時4.0%台まで上昇していましたが、この日はニューヨーク連銀が8日発表した
23年12月の消費者調査で1年先の予想物価上昇率が20年12月以来の低さとなったことを
公表したことを受けて、改めてインフレの鈍化傾向が意識され、金利低下となりました。金利が低下したことからハイテク株を中心に買い直される動きが見られダウは3日続伸、
ナスダックも2日続伸し2%超の大幅高となりました。個別銘柄では英半導体設計のアームが8%を超える上昇となったほか、エヌビディアや
AMD、インテル、KLAなど半導体が上昇し、ナスダックをけん引。一方で、737MAXの飛行機事故を受けてボーイングが▲8%超の下落となったほか、
世界中のロングオンリー(買い持ち専門)ファンドが23年12月の中国・香港株売越額が
38億ドルに達したと報じられたことで引き続き中国ECのJDコム、アリババ、バイドゥなど
中国関連銘柄の一角が売られています。◆利下げ開始は早くても5月、6月ごろ
米国の債券市場では昨年10月下旬ごろからFRBが来年から利下げに転じるとの
見方が急速に強まり金利の低下をもたらしてきました。しかしこれはあまりにも前のめり過ぎであるとお伝えしてきたように、市場では
未だ3月からことしは6回ほどの利下げを期待しているようですが、個人的には
少なくとも5月、ないし6月ごろから利下げが開始されるとの見通しであると
考えています。その前に急速な米経済のリセッション(景気後退)やハードランディングに
なるような事象が起これば話は別ですが、イエレン財務長官やリッチモンド
連銀のバーキン総裁などがソフトランディングに成功していることを示唆
しており、パウエルFRB議長もデータを慎重見ながら政策転換をしていくことを
示していることから利上げ停止=即利下げ開始とはならないとみています。さらに言えば、昨年米市場は大きく上昇したこともあって資産効果も表れて
くる可能性もあり、下手をするとディマンドプル型のインフレ再燃の可能性
も無きにしも非ずと考えています。そうなれば、これまで慎重に行っていた金融政策が水の泡となってしまうため、
市場の期待通りの利下げとはならない可能性が高いとみています。目先はこの市場とFRBの利下げのタイミングのズレが相場のかく乱要因となり
やすく、1月、2月はボラタイルな展開になりやすいとみています。日本株もこの金利動向に翻弄される展開となりやすくなりますが、詰まるところ
下がったところを丁寧に買いに行くスタンスで向かえば、春から夏に向けて
利下げ期待が再び高まる中で果実をものにできるとみています。※本日の経済キーワード※
【資産効果】
資産効果とは、株式や不動産などの資産を保有している人が、いざというときに
資産を売って現金化すればいいと思うことで安心し、支出を増やすことです。資産効果は、株価などの資産価格の上昇(下落)が、個人消費を増加(減少)
させる効果を指します。具体的には、「株価の変動によって家計の保有する金融資産の価値が 100円
変化した場合、これに伴って個人消費は何円変化するか」という限界消費性向
のかたちで計測されるのが一般的です。資産価格が持続的に下落する状態を資産デフレ、逆に持続的に上昇する状態を
資産インフレといいます。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではあり
ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。