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Marketマーケットニュース

◆国内でも決算が本格化、あおぞら銀行ストップ安

2024.02.02 マーケットニュース

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

 

【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 36,011.46 -275.25
TOPIX 2,534.04 -17.06
グロース 702.40 -9.64
NYダウ 38,519.84 +369.54
ナスダック総合 15,361.64 +197.63
S&P500指数 4,906.19 +60.54

 

きのうの米国市場は雇用指標が鈍化を見せたことから金利が低下し、3指数
揃って大幅反発となりました。

 

朝方発表された前週分の新規失業保険申請件数は予想21.2万件に対して、
22.4万件と予想を上回る結果となったことや、企業の賃金負担を示す
10-12月期の単位労働コストも7-9月期に比べ1.6%予想から結果0.5%と
予想を下回る結果となったことから賃金の上昇圧力が緩み、インフレの鈍化に
つながるとの観測が広がったことからFOMCで後退していた利下げへの期待が
再燃し、米長期金利が3.8%台に低下しました。

 

金利が低下したことを受けて、金利に敏感なハイテク株を中心に買い直される
動きがみられ、ナスダックは1.3%の大幅高、ダウも1%弱の上昇となり2日
ぶりに最高値更新となりました。

 

個別銘柄では、好調な決算を発表した医薬品のメルクが4%超の大幅高し、
ダウ採用銘柄の中で上昇率トップ。

アムジェンやウォルグリーン、コカコーラ、キャタピラー、ホームデポなど
も買われました。

 

引け後に決算発表を控えたアップル、アマゾン、メタが堅調に推移。
マイクロソフトやエヌビディアなども上昇しました。

 

一方、半導体チップメーカーのクアルコムは10-12月決算で売上、利益ともに
市場予想を上回る結果となりましたが、中国でライバルにシェアを奪われて
いるとアナリストが指摘したことで▲5%の下落。

 

産業用ソフトウェア会社ハネウェルは通期業績の下方修正が嫌気されて売られる
展開となっています。

 

ちなみに本日、引け後に決算を発表したアマゾン、メタは時間外取引で上昇、
一方でアップルは売上、利益ともに予想を上回る結果となりましたが、中国での
売上が予想を下回ったことで下落となっています。

 

 

 

◆国内でも決算が本格化、あおぞら銀行ストップ安

 

米国企業だけでなく、国内でも決算が本格化してきましたが、きのう今
3Q決算を発表したあおぞら銀行が米国オフィス向けの不動産融資で損失に
備える追加の引当金を計上、米金利の上昇を受けた外国債券の含み損に
より純利益を当初の240億円の黒字から280億円の赤字に下方修正、配当も
それに合わせて無配としたことが嫌気されて▲21%の2557円とストップ安
となり、08年10月以来の下落率となりました。

 

もっともあおぞら銀行は「日本不動産銀行」として設立された背景があり、
国内の不動産を中心に担保を取った資金を貸し出すビジネスに長らく
携わってきた歴史があります。

 

国内大手銀行の中でも、あおぞら銀行のようにグローバルに貸出しを
行っているところもあり、金利の上昇で利ザヤが稼ぎやすい分、貸倒れリスク
や米債に投資を行っているところは、金利上昇から債券価格の下落により、
含み損を大きく抱えているところもありますが、リスクコントロールが
出来ている大手行が多く、あおぞら銀行のショック安が他銀に悪影響を
及ぼす可能性は低いとみています。

 

大型、中小型にかかわらず決算内容を受けて好業績から素直に買われる
ところもあれば、上方修正期待値がもともと高かった銘柄などはその
織り込みが進んでいたり、上方修正幅が市場の期待に応えられなかったり
すると決算を機に売られる銘柄なども出ており、四半期恒例の決算プレイの
売買は今月半ばまで活況になるものと思われます。

 

今晩は1月の米雇用統計が発表されますが、国内では決算関連での個別物色
の展開が濃厚となると思われます。

 

1月の非農業部門雇用者数は予想18.0万人増と昨年12月の21.6万人増から
伸びが鈍化する見通しで、失業率も前月3.7%から3.8%と増える予想と
なっています。

 

足元の新規失業保険申請件数や求人件数に緩みが出ていることから、
予想通りに雇用指標に鈍化が見られれば、利下げ期待が再燃し、金利低下
から米株高につながる可能性が高いとみています。

 

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※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではあり
ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。


【執筆者(講師)情報】

ライター

中山まさかず

学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。

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