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◆信用買い残が4兆円台まで膨らむ
2024.02.28 日米相場概況 -
いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。
【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 39,239.52 +5.81
TOPIX 2,678.46 +4.84
グロース 775.46 +11.66
NYダウ 38,972.41 -96.82
ナスダック総合 16,035.30 +59.05
S&P500指数 5,078.18 +8.65きのうの米国市場はダウは続落、ナスダックは反発と指数まちまちの展開
となりました。明日発表される1月のPCE(個人消費支出)を前に様子見姿勢が強い中、
足元で大きく上昇していたこともあって、利益確定売りが出やすい一日
でした。またきのう公表された2月のコンファレンスボード(消費者信頼感指数)は
106.7と前月から低下し、前月の数字も114.8から110.9と下方修正された
こともセンチメントの悪化につながりダウは下落となりました。一方で主力ハイテク株の一角に買いが向かい、ナスダックは3日ぶりの上昇
となっています。個別銘柄では好決算とともに新たな自社株買いを発表したビデオ会議システムの
ズームビデオが8%の大幅高となり、百貨店大手のメイシーズが決算を発表し、
売上、利益ともに市場予想を上回る結果となったものの前年同月比から減少
し、2026年までに約150店舗を閉鎖すると発表で不採算店舗の削減が好感され
3%超の上昇。またこれを受けてライバルの百貨店コールズ、ノルドストリームなどはそれぞれ
4%超の上昇となっています。その他、アップルやグーグル、メタなどハイテク株の一角も上昇し、半導体の
マイクロン・テクノロジーズが続伸した一方、エヌビディアは小幅下落。
半導体設計のアームやTSMC、KLAなど半導体の一角が下げています。◆信用買い残が4兆円台まで膨らむ
(信用残と日経平均株価の推移)
信用取引では信用で建てた買いの建玉でまだ決済されていないポジションのこと
を信用買い残と言いますが、その買い残が再び4兆円台まで膨らんできました。前回4兆円あったのは昨年10月下旬ですが、そのとき株価は大きな下落調整を
迎えている時期でした。株価と比較すると上図では逆張り戦略を取る投資家が多いために基本的には
株価が下落する局面でこの信用買い残が増加し、株価が上昇していくと手仕舞い
されて買い残が減少するといった動きになるのですが、足元では、株価の
上昇と共に買い残も膨らむといった典型的な高値を追いかけていく動きの
需給動向となっています。これはまさに強欲の極みを示唆するもので、何等か相場でネガティブな要因が
出てきて相場が下がるようなことになれば一気に買い方は噴く損を抱える
ことになり、思わぬ下落になる可能性があることには注意が必要です。上手で言うとちょうど21年の下旬から22年の初旬にかけて日経平均株価の
下落と共に信用買い残が減少する動きが見られますが、まさに投げ売り
されている状態です。順張りで買い残が膨らむときは危険で、同様の展開になるおそれがあり
注意しておきたいところです。※本日の経済キーワード※
【コンファレンスボード消費者信頼感指数】
コンファレンスボード消費者信頼感指数は、米国の民間調査会社コンファレンス
・ボード(全米産業審議会)が毎月発表する消費者マインドを指数化した指標。コンファレンス・ボードは、5,000世帯の消費者に対して現在の景気・雇用情勢や
6ヵ月後の景気・雇用情勢・家計所得の見通しについてアンケート調査し、
1985年を100として指数化しています。消費者の観点から米国経済の健全性を図る指標で、個人消費の先行指標と
されていて、指数が上昇すればポジティブ、低下すればネガティブと捉えられます。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。