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Market日米相場概況

◆タカ派のカシュカリ総裁の発言は無視でOK

2024.04.05 日米相場概況

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

 

【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 39,773.14 +321.29
TOPIX 2,732.00 +25.49
グロース 696.22 -4.03
NYダウ 38,596.98 -530.16
ナスダック総合 16,049.08 -228.38
S&P500指数 5,147.21 -64.28

 

きのうの米国市場は地政学リスクの高まりと利下げ期待後退により3指数揃って
大幅反落となりました。

 

FRBのパウエル議長が前日の講演で年内の利下げに関して概ね変更ないことに
ついてコメントしたことで金融政策を巡る過度の警戒感が和らぎ買いが先行。

 

しかし午後に入ってミネアポリス連銀のカシュカリ総裁が年内の利下げについて
懐疑的な見解を示したことから一転して売りが広がりました。

 

さらに中東情勢が緊迫化していることで原油価格が上昇していることも
今後のインフレ率の低下に歯止めがかかる可能性があるとの見方も広がり
売りに拍車を掛けました。

 

業種別では全11業種が値下がりし、情報技術、ヘルスケア、コミュニケーションズ
の下げが目立ちました。

 

個別銘柄では半導体関連の下げがきつく、AMDが▲8%超をはじめ、KLAやエヌビディア
、ブロードコム、マイクロンテクノロジーが揃って▲3%超の下げとなっています。

 

その他、グーグル、アマゾン、マイクロソフト、アップルなど主要ハイテク株も
値下がりした一方で、地政学リスクの高まりからRTXやロッキード・マーチン
などの防衛関連銘柄が堅調、

 

原油相場の上昇を手掛かりシェブロンやコノコフィリップスなどのエネルギー関連株
も買われました。

 

 

◆タカ派のカシュカリ総裁の発言は無視でOK

 

今回の報道ではミネアポリス連銀のカシュカリ総裁の発言が失望売りに
つながったとの見方がありますが、bloombergの発信内容を抜粋します。

 

=ここから=

カシュカリ氏はリンクトインとのバーチャルイベントで、
「私は3月時点では、インフレが当局の2%目標に向かって下がり続ける場合、
年内に2回の利下げがあると予想していた」と発言。

 

「インフレの横ばい推移が続くようであれば、そうした利下げを実施する必要が
あるのかどうか疑問が生じるだろう」と述べた。

 

1月と2月のインフレの数字は「やや気掛かりだ」と同氏は指摘。

 

インフレが当局の2%目標に向かっているとの確信を得るためには、利下げ
サイクルを開始する前に物価に関してさらなる進展を確認する必要があると話した。

=ここまで=

 

改めてその内容を見ても至極当たり前のことを言っているだけで過度に利下げを
否定しているわけではありません。

 

そもそもこのカシュカリ総裁は超タカ派の人間で知られており、米国ならもっと
それを知っている人が多いと思います。

 

さらに言えばことしのFOMCの最終的な政策金利の決定権を持つ12人の投票メンバー
でもありません。

 

よって同氏のタカ派的な発言は基本的に無視でOKなのですが、ダウはきのう今年
最大の下げ幅となり、今回の下げの要因がカシュカリ総裁の発言でというのは
甚だ疑問が残ります。

 

225先物でも夜間で39000円台前半まで売り込まれる動きが見られており、日本市場
にも重しとなりそうです。

 

これが地政学リスクが主要因で値下がりしているのであれば、下げは来週も
続く可能性があり、きのうお伝えしたように38000円前後を下限としてみておくと
良いかと思います。

 

安全に行くにはCV銘柄をポートフォリオの中に組み入れてもらうと良いと
安心できるかと思います。

 

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※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではあり
ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。


【執筆者(講師)情報】

ライター

中山まさかず

学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。

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