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Market日米相場概況

◆PCEが予想通りの展開なら過度な利下げ後退緩和

2024.04.26 日米相場概況

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

 

【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 37,628.48 -831.60
TOPIX 2,663.53 -47.20
グロース 640.12 -15.48
NYダウ 38,085.80 -375.12
ナスダック総合 15,611.76 -100.99
S&P500指数 5,048.42 -23.21

 

きのうの米国市場は利下げ期待の後退から金利が上昇、3指数揃って
株安の動きとなりましたが取引終盤に賭けて徐々に下げ幅は縮小させました。

 

きのう公表された1-3月期の米GDP速報値が前期比年率で1.6%増となり、
市場予想(2.4%増)を下回る結果となった一方で、個人消費支出物価指数は
食品とエネルギーを除くコア指数の伸びが前期比年率で3.7%と、予想の2.0%を
上回り、成長は鈍化、インフレは再燃という結果から米長期金利が4.7%まで
上昇。

 

これを契機に朝方から3指数揃って大幅安でのスタートとなりました。

 

加えてメタが発表した決算と同時に公表した業績見通しが市場予想を下回った
ことが嫌気され▲10%超の下落となったことも相場の重石となりました。

 

ダウ平均の下げ幅は一時700ドルを超える大幅安となりましたが、今晩発表
される3月のPCEでは「市場予想に近い内容になれば過度なインフレ懸念が
後退する」という期待から先回りの買いも入り、取引終盤に賭けて徐々に
下げ幅を縮小させる展開となりました。

 

個別銘柄ではメタの▲10%の下落のほか、IBMが▲8%超の下落、重機大手の
キャタピラーも▲7%の下げとなりダウ指数の足を引っ張った一方で、
産金関連のニューモントが第1四半期決算で売上、利益とも市場予想を上回る
結果となり12%の上昇。

 

医薬品のアストラゼネカも好調な決算を発表したことから5%超の上昇。
EVのテスラも続伸し、エヌビディア、TSMC、KLA、ラムリサーチなど半導体の
一角も上昇しています。

 

 

◆PCEが予想通りの展開なら過度な利下げ後退緩和

 

足元では強いインフレ指標から利下げ期待が後退しており、市場見通しでは
年1回利下げが行われるというところまで低下しています。

 

昨年の10月ごろは「来年(2024年)は年5回、ないし6回というのが当初の
市場の見立てでしたが、そこから大幅に低下しています。

 

今月半ばに発表された3月のCPI(消費者物価指数)は前年同月比で総合が
3.5%、食品とエネルギーを除くコアが3.8%と2月から落ちるどころから
上昇に転じ、今晩発表のPCEにも警戒感が意識されています。

 

ただ、ヒストリカルで見た場合、この2つの物価指標に差異がみられます。

 

(PCEとCPIの前年同月比推移)

 

CPIは3%台で推移しているのに対して、PCEは2%台での推移となっており、
順調に下がってきてることが分かります。

 

これは2つの指標の計算方法に違いがあり、PCEは連鎖方式と呼ばれるアプローチ
にて、消費者が代替品を購入(高くなったものは買わない)した場合などの行動の
変化をより細かに反映するのに対し、CPIは消費者行動の変化が起こっても特に
ウェイトの調整は行わない。

 

もっと分かりやすく言えば、CPIが「店頭の値札」を集計した指標であるのに対して、
PCEは、「家庭の実際の支出」を集計した指標となっており、実態により則した指標
としてFRBはPCEを注目しています。

 

そのため、CPIの方が大きく数値に出やすいですし、PCEは、上述したように、
消費者心理から価格の上がった商品の購入を控え、替わりに価格の安い商品の購入を
増やす「代替効果」といった、実際の消費行動の変化を反映するため、大きく
ブレにくい特徴がありますので、予想と大きく乖離した結果とならなければ、
安心感から見直し買いが入るのではないかとみています。

日本市場はきのう大幅安となり、自律反発の動きもみられるかと思いますが、今週末
から大型連休、その前に今晩の3月の米PCEが公表されることから持ち高調整の
売りなども出て上値の重い一日となるかもしれません。

 

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ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。


【執筆者(講師)情報】

ライター

中山まさかず

学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。

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