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Market日米相場概況

◆利益成長なしで金利が上昇すると株価の下落要因

2024.05.21 日米相場概況

いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。

 

 

【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 39,069.68 +282.30
TOPIX 2,768.04 +22.42
グロース 642.45 +9.47
NYダウ 39,806.77 -196.82
ナスダック総合 16,794.87 +108.91
S&P500指数 5,308.13 +4.86

 

週明けの米国市場はダウは反落、ナスダックは上昇し最高値更新となりました。

 

ダウは足元で初の40000ドル乗せとなったことで達成感もあり、この日は
上値の重い展開。

 

また複数のFRB高官らが2%の物価目標に達する確信が持てず、しばらく現行の
金利水準を維持する姿勢を見せたことから米長期金利が4.5%まで上昇したこと
も相場の重石となりました。

 

一方金利が上昇する中、エヌビディアが22日の決算発表を前に少なくとも3社の
証券会社が目標株価を引き上げたことが好感されて2.5%の上昇となったこと
をきっかけにその他半導体関連も買われる動きが見られナスダックは上昇し
最高値を更新。

 

セクター別では、半導体・同製造装置が上昇した一方、銀行が下落。

 

その他の個別銘柄では、前日に引き続きビットコイン関連のマイクロ
ストラテジーが9%上昇と続伸。

エヌビディアのほか、KLA、ラムリサーチ、マイクロンテクノロジーなどの
半導体関連も上昇しました。

 

一方で、JPモルガンのジェイミー・ダイモン氏が計画よりも早期に退職する
可能性と、足元の株価(上昇している局面)では「大量の自社株買いはできない」
ことを示唆したことから▲4.5%の下落となったほか、決算発表を前に1ドルショップを
展開するダラーツリー、ダラーゼネラルが揃って▲3%超の下げとなりました。

 

 

◆利益成長なしで金利が上昇すると株価の下落要因

 

国内では今月半ばに3月期決算企業の決算が出そろい、2025年3月期の純利益予想は
前期比で約▲4%と5年ぶりの減益予想となっています。

 

日経平均採用銘柄のEPS(予想1株利益)においても3月末2364.93円だった
ものが、きのう20日付けで2340.90円と冴えない状況です。

 

足元の米市場はダウ、ナスダックともに最高値を更新し、日本株はそれに
出遅れている状況ですが、1月から3月にかけての大幅上昇の貯金があるため、
まだ日本株の方が年初来ではアウトパフォームしている状況です。

 

(日経平均株価と米市場・日足チャート)

 

ただ4月新年度に入り、日米ともに決算が出そろった直近までの期間のみでトリミングすれば、
日本株のパフォーマンスは米市場に劣後している状況となっています。

 

米国はインフレがまだ鈍化してるとは言えないにしても次の金融政策の一手は
利下げの可能性の方が濃厚。

一方、日本はデフレからの脱却、金融正常化で利上げが目されています。

 

この政策の違いも株価の重石の一つであると考えています。

 

日本の上場企業は期初の見通しを控えめに出しがちというお家芸を抜きにして、
上述したようにことしの利益成長見込みがゼロとするならば、今後日銀が
利上げに転じると、企業の負債コスト(借入金を調達するコスト)が増える
ことになり、営業利益ベースで前期、今期ともに100億円を稼いでいる会社でも
負債コストが2%上昇すれば、経常利益ベースでは前期は100億円でも、今期の
経常利益は98億円と減少することになります。

 

日銀の植田総裁は「拙速的な利上げは考えていない」と明言しているものの、
投資家のセンチメント的に分が悪いと判断されやすい材料となります。

 

その一方で米国が利下げ、日本が利上げの転換が鮮明になってくると為替相場では
円高に振れやすくなり、これまで「円安=日本株高」と言われてきましたが、
外国人投資家が6割~7割を占める日本の株式市場でドル建てベースで見た日経平均の
評価額が上がり、海外勢からするとこれまでは「日本株を買っても為替差損(円安)で
評価額が下がる」という懸念が減るため、そのタイミングから再度海外勢からの資金流入が
増大し、金利上昇環境下に強いバリュー株を中心に株高につながるとみています。

 

つまり、「円高=株高相場」です。

興味ある方は調べてもらえれば分かりますが、1980年代のバブル相場のときは、円安
ではなく円高の株高でした。

 

この日米金融政策の転換が起こってくるのは年後半、9月から12月にかけて
となるとみていますので、そこからが楽しみな相場となってきます。

 

それまではあまりぱっとしない上げも下げも限定的のもどかしい相場展開が
続くと思いますが、お付き合いしていくしかありません。

 

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