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◆CPIに続き、PPIも鈍化しインフレ圧力弱まる
2024.06.14 マーケットニュース -
いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。
【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 38,720.47 -156.24
TOPIX 2,731.78 -24.66
グロース 634.71 +0.05
NYダウ 38,647.10 -65.11
ナスダック総合 17,665.90 +57.47
S&P500指数 5,433.74 +12.71きのうの米国市場はダウは小幅続落、ナスダックは小幅上昇とまちまちの
展開でした。きのう公表された6月8日の週の新規失業保険申請件数が予想22.5万件に対して
24.2万件と上回ったことで、米景気の減速、企業収益に悪影響が及ぶとの
懸念が意識され、景気敏感株や消費関連株が売り優勢となりました。ダウは一時300ドルを越える下げ幅を記録したものの、インフレ鎮静化への
期待もあり、米長期金利が4.2%台へと下がったことから取引終盤には下げ幅を
縮小させるもプラス回帰までには至らず。ナスダックはこの日も半導体株が堅調に推移したことから取引時間中に
一時マイナスになる場面もみられましたが、続伸し連日の最高値更新と
なりました。セクター別ではテクノロジー、不動産、公共事業が上昇、コミュニケーション
サービス、エネルギーが軟調でした。個別銘柄ではデータセンター関連のスーパーマイクロコンピュータが12%超
の上昇、業績予想の引き上げで半導体のブロードコムも同じく12%超の
上昇となったほか、エヌビディア、マイクロンテクノロジー、英アーム、
クアルコムなどの半導体が上昇。一方で、ビットコイン関連のマイクロンテクノロジーはビットコインを
買い増しする目的で転換社債を発行することを発表したことで株式の
希薄化が意識され7%超の下落、景気減速が意識されアパレルのGAPや
アマゾン、ディスカウントストアのターゲット、百貨店大手のメイシーズ
などが軟調でした。◆CPIに続き、PPIも鈍化しインフレ圧力弱まる
きのうは前日の5月の米CPI(消費者物価指数)に続き、米PPI(生産者物価指数)
が公表されました。以下が結果です。
*PPI [前月比] 前回0.5% 予想0.1% 結果-0.2%
*PPI [前年同月比] 前回2.2%(2.3%) 予想2.5% 結果2.2%
*PPIコア [前月比] 前回0.5% 予想0.3% 結果0.0%
*PPIコア [前年同月比] 前回2.4%(2.5%) 予想2.4% 結果2.3%とPPIも食品とエネルギーを除くコアも前年同月比では前回4月の結果がそれぞれ
0.1ポイント上方修正されましたが、5月の結果では総じて予想を下回る結果
となり、インフレの鎮静化がみられます。先日のFOMCでは今年の利下げ見通しが3月の年3回から年1回、または2回へと
引き下げられましたが、順調に物価上昇圧力が弱まってくれば、ことしは
9月利下げ、そして12月利下げの2回が実施される可能性が高まってきます。一方、日本では本日日銀金融政策決定会合が予定されており、政策金利は
据え置きの見通しですが、国債買い入れの減額(金利上昇を容認)、
利上げタイミングの時期について会合後の記者会見で植田総裁から言及が
あるかに注目が集まるものと思われ、積極的な買いは手控えられ、様子見
ムードの強い一日になるとみています。本日の後場寄り前後に会合結果が公表されるため、そのタイミングでは
債券市場での金利動向次第では株式市場の乱高下要因になる可能性が
あります。※本日の経済キーワード※
PPI(生産者物価指数)
生産者物価指数とは、生産者が出荷した製品や原材料などの販売価格の変動を
調査・算出した経済指標。「卸売物価指数」とも呼ばれる。生産者物価指数は、全調査対象の物価動向を示した「総合指数」のほか、
製造段階別(原材料、中間財、最終財)、品目別、産業別などさまざまな
分類がある。世界各国で発表され、各国(地域)のインフレ動向を測る重要な経済指標の一つ。
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ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。