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◆関税、景気の不透明感から米市場売り広がる
2025.03.07 マーケットニュース -
いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。
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【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 37,704.93 +286.69
TOPIX 2,751.41 +33.20
グロース250 644.32 +5.32
NYダウ 42,579.08 -427.51
ナスダック総合 18,069.26 -483.47
S&P500指数 5,738.52 -104.11きのうの米国市場は半導体関連を中心に売られ、3指数揃って大幅反落と
なりました。関税政策の不透明感や景気減速への懸念から主力株に売りが広がる形と
なりました。きのう公表された2月の企業、政府機関の人員削減数が、連邦政府職員の
解雇が急増した影響で前年比3.5倍の17万人超となったことや、今週5日に
発表された2月のADP雇用統計では、非農業部門の雇用者数が市場予想を
大きく下回っていることから、今晩発表される2月の米雇用統計への警戒も
持ち高調整売りを誘ったものと思われます。トランプ大統領は、4日に発動したメキシコとカナダに対する関税措置を大幅に
緩和修正しましたが、マーケットには逆効果で朝令暮改の政策転換自体が
不確実性を増す要因と捉えられ売りが広がる形となりました。セクター別ではエネルギーを除く10業種が下落。一般消費財、不動産、
テクノロジーなどが下落率上位でした。個別銘柄では、半導体のマーベル・テクノロジーが決算発表し、25年の見通しは
市場予想を満たしたものの、AI需要を見込んでいた向きの失望売りが膨らみ、
▲20%の大幅安。これを受けてエヌビディア、ブロードコム、英アームなど他の半導体関連にも売りが
波及。EVのテスラも中国や欧州での販売不振から下落調整が続いていて、ゴールドマン
サックスやJPモルガン、シティ、ウェルズファーゴ、バンカメなど金融株も軟調でした。一方で保険のユナイテッドヘルスや通信のAT&T、ベライゾン、医薬品のメルク、
ノバルティス、アムジェンなどディフェンシブ関連は上昇しています。(日本市場)
きのうの日経平均株価は286円高と続伸し、37,704円で大引けを迎えました。
前日の米市場で3指数上昇して帰ってきたことからこの日の日経平均株価は比較的
落ち着いた展開でザラバ中マイナス圏に沈むことなく終始プラス圏での堅調推移と
なりました。プライム市場の売買代金は概算で4.9兆円と前日よりやや多めの商い。
値上がり銘柄は1291(78%)、値下がり銘柄は319(19%)と前日よりも
若干多めの8割弱の銘柄が上昇しました。業種別では27業種が値上がりし、値上がり上位は機械、紙パルプ、電気機器など。
値下がり上位は医薬品、電気ガス、不動産などでした。個別銘柄では、昨年9月初旬にエントリーとなったすかいらーくHDが+4%超の上昇で、
再び昨年来高値、そして年初来高値を更新!(すかいらーくHD)
また昨年11月下旬にエントリーとなった百五銀行もエントリー後から上値追いが継続して
おり、昨年来高値&上場来高値をも更新!(百五銀行)
さらに昨年8月下旬ばにエントリーとなった愛三工業も強い動きで、こちらも再び昨年来
高値&上場来高値更新!(愛三工業)
その他、オークマ、立川ブラインド工業、東邦銀行、ほくほくフィナンシャル、芝浦機械、
サカタインクス、極東貿易、東京製鐵、大倉工業、千葉銀行、四国銀行、
トリドールHD、バローHD、アークス、伊藤忠食品、阿波銀行、ライフコーポ、
リコーリースなどトランプ関税の影響の軽微な内需関連を中心に上昇する銘柄が
多い一日でした。買われていた方、おめでとうございます!
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※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を負いません。
投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。