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◆ASMLの冴えない決算、中国規制でエヌビディア下落が市場の重し
2025.04.17 マーケットニュース -
いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。
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【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 33,920.40 -347.14
TOPIX 2,498.03 -15.32
グロース250 629.81 -11.06
NYダウ 39,669.39 -699.57
ナスダック総合 16,307.16 -516.01
S&P500指数 5,275.70 -120.93きのうの米国市場は半導体を中心に売り込まれ、3指数揃って続落となりました。
きのう1ー3月期決算を発表したオランダの半導体製造装置ASMLが受注低迷を
理由に売上高が当初の見通しを達成できず、これがネガティブ材料と捉えられ、
▲7%超の下落となったことや、エヌビディアが米政府が中国向けに設計したAI
アクセラレーター「H20」チップ輸出に対する新たな規制を発表したことから2-4月期に
最大55億ドル(約7900億円)の費用を計上する見込みとなることを発表。これによりエヌビディアも▲7%弱の下落となったことからセンチメントが悪化し、
その他の半導体関連も売り込まれ指数の足を引っ張りました。またパウエルFRB議長がこの日の講演で、利下げを急がない意向を明らかにし、
前日のウォラー理事の発言で浮上していた早期利下げ期待が後退したことも
相場の重石となり、ダウは一時1000ドル近い下げとなり、ナスダックは▲3%、
半導体指数(SOX)は▲4%の下げとなり同指数を構成する30銘柄すべてが
下落。セクター別ではエネルギーのみが上昇。その他10業種は値下がりとなり、
情報技術、一般消費財、コミュニケーションサービスなどが売られました。個別銘柄では、上述のASML、エヌビディアのほか、AMD、KLA、アプライド
マテリアルズ、ラムリサーチ、TSMC、インテル、テキサスインスツルメンツ、アーム、
スカイワークス、マーベルテクノロジーなど多くの半導体関連が揃って下落。アップル、メタ、アマゾン、マイクロソフト、テスラ、グーグルなど主力ハイテク株も
軒並み下落となり、指数の重しとなりました。一方でニューゴールド、ニューモント、バリックゴールドなどリスク回避の動きから産金
関連は上昇。またロッキードマーティン、ノースロップグラマン、RTXなど関税の影響が少ない防衛
関連なども小幅ながら上昇しました。(日本市場)
きのうの日経平均株価は347円安と3日ぶり反落し、33,920円で大引けを迎えました。
前日の米市場ではトランプ関税に対する不透明感はあるものの、90日間の関税延期に
加え、金融株の好決算があったものの、小幅下落して帰ってきたことから日本市場でも
朝方は前日終値付近で始まったものの買い意欲は乏しい状況。そこから後場になるとオランダの半導体露光装置メーカーのASMLが冴えない決算を
発表した14時ごろから為替相場で円高が進行したことなども手伝って下げ幅を拡大し、
日経平均株価は一時600円下げる場面も見られました。その後、大引け間際には若干下げ幅を縮小させる展開となりましたが、センチメントの
改善にはまだまだ時間が必要で、一度売りが出てくると売りが広がる動きが今の
相場の特徴となっています。プライム市場の売買代金は概算で約3.8兆円で4兆円割れ。
値上がり銘柄は643(39%)、値下がり銘柄は941(57%)と若干値下がり銘柄が
多い一日でした。業種別では12業種が上昇し、値上がり上位は空運、建設、水産農林など。
値下がり上位は海運、非鉄金属、銀行、精密機器などでした。個別銘柄では昨年9月半ばにエントリーとなった伊藤忠食品が+10%の上昇で年初来高値
そして上場来高値を更新!(伊藤忠食品)
また同様に昨年9月初旬にエントリーとなったしまむらも足元で上値追いが続いており、こちらも
年初来高値&上場来高値を更新!(しまむら)
さらに前日に引き続き昨年9月初旬にエントリーとなった吉野家HDも逆行高で+3%の
上昇を果たし連日の年初来高値更新!(吉野家HD)
その他、ゲオHD、日本ハム、森永乳業、カワチ薬品、トリドールHD、マツキヨ
ココカラ、伊東ハム米久HDなど食品、小売を中心に年初来高値を更新!
この日もトランプ関税の影響を受けにくい内需関連が堅調でした、買われていた方、おめでとうございます!
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投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。