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◆ムーディーズによる格下げの影響は限定的で米株続伸
2025.05.20 マーケットニュース -
いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。
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【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 37,498.63 -255.09
TOPIX 2,738.39 -2.06
グロース250 716.67 +2.83
NYダウ 42,792.07 +137.33
ナスダック総合 19,215.46 +4.36
S&P500指数 5,963.60 +5.22週明けの米国市場は朝方は売り優勢の展開でしたが、取引終盤にかけて、
3指数ともに続伸する展開となりました。朝方は米国の格付け機関、ムーディーズによる米国の格下げにより、ダウは一時、
300ドル下げる場面も見られましたが、大手格付け機関のフィッチ、S&Pに次いで
今回ムーディーズが格下げしたのは、ある程度想定内という見方がなされ徐々に
下げ幅を縮小。ダウは取引中盤からプラスに転換、格下げにより米債が売られたことから長期
金利は4.5%台半ばまで上昇していましたが、こちらも徐々に債券が買われる
動きが見られ、金利が低下したことから金利に敏感なナスダックも取引終盤
には、前日比で+0.02%のところまで値を戻す展開となりました。セクター別では、ヘルスケア、生活必需品、資本財などが上昇り上位。
一方でエネルギー、一般消費財、情報技術などが売られました。個別銘柄では、ユナイテッドヘルスが自社株買いの影響もあって+8%超の
続伸となりダウ指数をけん引。またノババックス、待望のCOVID-19ワクチンがFDA(米国食品医薬品局)に
承認されたことから+15%の大幅高。
ノババックスの上昇を受けて足元で薬価引き下げの懸念から売られていたモデルナや
ファイザーも上昇。バイオジェンもアルツハイマー検出のための初の血液検査をFDAが承認した
ことが材料視され上昇し、メルク、アストラゼネカ、アムジェンなどその他のヘルスケア
関連も堅調でした。一方でファーストソーラーをはじめソーラーエッジ、エンフェーズエナジー、サンノヴァエナジー、
ジンコソーラーなどのクリーンエネルギー関連が軟調。先週末のミシガン大学消費者信頼感指数が予想を下回ったことから、百貨店の
メイシーズやコールズ、ナイキ、アバクロ、スターバックスなど小売り関連は軟調でした。(日本市場)
週明けの日経平均株価は255円安と4日続落となり、37,498円で
大引けを迎えました。16日に米国の格付け機関ムーディーズが膨らみ続ける36兆ドルの債務の持続性に
懸念があるとして米国の信用格付けを1ランク格下げし、最上位の「Aaa」から
「Aa1」に格下げしたことから、為替相場では断続的なドル売りが出て円高に
振れたことが要因となり、日経平均株価の重しとなりました。日中取引では今晩の米市場の動向を見極めたいとする動きから積極的な買いは
限られ、4日続落となりました。一方で、為替相場や外部要因の影響が限られるグロース市場は上昇して引けています。
プライム市場の売買代金は概算で約3.8兆円でやや低調。
値上がり銘柄は826(50%)、値下がりは750(45%)と指数は下落となりましたが、
若干ながら値上がり銘柄数の方が多い一日でした。セクター別では15業種が値上がりし、上昇率上位は医薬品、空運、水産農林など。
値下がり上位は海運、石油石炭、保険などでした。個別銘柄では昨年12月初旬にエントリーとなった川田TECHが今期減収減益見通しの
決算を13日に発表するも元々業績をコンサバティブに出す傾向にある銘柄であることも
あって、逆行高で上昇し年初来高値&上場来高値を更新!(川田TECH)
また2月下旬にエントリーとなった東急建設は今期の増収増益、そして増配を材料に
上値追いが継続しており、年初来高値を更新!(東急建設)
さらに昨年11月下旬にエントリーとなったホーチキも4月初旬の暴落からここまで持続的な
上昇が続いており、こちらも年初来高値を更新!(ホーチキ)
その他、エントリー銘柄では内田洋行、テクノプロHD、トレジャーファクトリー、
などが年初来高値、および上場来高値更新となってくれました。買われていた方、おめでとうございます!
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また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を負いません。
投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。