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◆金利上昇が重しとなり、米市場続落
2025.05.22 マーケットニュース -
いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。
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【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 37,298.98 -230.51
TOPIX 2,732.88 -5.95
グロース250 716.57 -6.35
NYダウ 41,860.44 -816.80
ナスダック総合 18,872.64 -270.07
S&P500指数 5,844.61 -95.85きのうの米国市場は米長期金利の上昇が引き続き重しとなり、3指数揃って
続落、ダウは▲2%弱の下落となりました。米市場では「TACO」というフレーズが流行っています。
この「TACO」というのは「Trump Always Chickens Out」の頭文字をとったもので、
トランプ大統領は 極端な関税政策を発表するも、政治、経済、市場からの否定的な
反応に直面すると、政策を撤回するという意味が込められています。足元で金利が上昇しているのもトランプ政策がうまくいっていないことを示していて、
財政赤字拡大を食い止める手段の一つが今回の関税賦課でしたが、その関税も当初は
大幅な税率を掲げていましたが、周りからの批判により大幅に引き下げ。本来関税で歳入を増やし、その分米国民には大幅な減税で還元するという目論見でしたが
関税率が妥当な水準まで引き下げたことで減税も簡単には出来ず。加えて格付け機関ムーディーズによる先日の格下げもあって、足元で金利の上昇が顕著と
なっています。景気拡大による金利の上昇であればドル買い(ドル高)がペアとして起こるのですが、
足元の金利上昇は米債が売られていることによる金利上昇であるためドルは買われず、
その金利上昇が株式の相対的な割高感を意識させる要因となっています。セクター別ではコミュニケーションサービスのみが上昇。
不動産、ヘルスケア、金融などが▲2%超の下落となりました。個別銘柄では、リスク回避の動きからニューゴールド、ニューモント、バリックゴールドなど
産金関連が上昇。またグーグル開発者会議を開催中のアルファベットが上昇。
新たなサービスを迅速に市場に投入する同社の姿勢を好感した買いが株価を押し上げました。一方、決算を発表したディスカウントストアのターゲットは、予想以上の減収で利益が
市場予想を下回り、利益見通しを下方修正したことが嫌気され▲5%超の大幅安。
薬価引き下げの警戒感で下げていた医薬品も足元自律反発を見せていましたが、この日は
揃って反落となりました。(日本市場)
きのうの日経平均株価は230円安と反落し、37,298円で大引けを
迎えました。前日の米市場では材料に乏しく短期的な過熱感を帯びていることもあって、利益
確定売りに押される展開で3指数下落して帰ってきたことや、米長期金利が上昇
して為替相場ではドル売り円買いで1ドル143円台まで円高が進行していることも
あって、外需関連を中心に売られる展開となりました。プライム市場の売買代金は概算で約4.2兆円。
値上がり銘柄は747(45%)、値下がりは816(50%)と指数は下げましたが、
値上がり値下がり銘柄はほぼ拮抗。セクター別では20業種が値上がりし、上昇率上位は鉱業、石油石炭、紙パルプなど。
値下がり上位は保険、その他製品、電気機器などでした。個別銘柄では昨年11月下旬にエントリーとなったタクマが決算発表後から上値追い
継続で再び年初来高値を更新!(タクマ)
また2月下旬にエントリーとなった東急建設が足元で上値追いが継続しており、こちらも
年初来高値を更新!(東急建設)
さらに昨年12月半ばにエントリーとなった豊田自動織機も高値もみ合いの中、小幅ながら
新値を付けて年初来高値&上場来高値更新!(豊田自動織機)
その他、ニッコンHD、内田洋行、シグマクシスHDなどが年初来高値、
および上場来高値更新となってくれました。買われていた方、おめでとうございます!
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※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を負いません。
投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。