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◆減税法案の進展を見守り米市場小動き
2025.05.23 マーケットニュース -
いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。
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【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 36,985.87 -313.11
TOPIX 2,717.09 -15.79
グロース250 713.89 -2.68
NYダウ 41,859.09 -1.35
ナスダック総合 18,925.73 +53.09
S&P500指数 5,842.01 -2.60きのうの米国市場は前日終値を挟んでの展開となりました。
米長期金利は朝方に一時4.62%と2月中旬以来の水準に上昇、これを受けて、
寄り付き直後の米市場では株式の割高感が意識され小幅マイナス圏でのスタート
となりましたが、その後4.5%台へ低下したことから株式への売りは止まったものの、
上を買う動きは限定的となりました。22日にトランプ減税の恒久化を含む減税法案が下院議会を可決したことで
財政赤字の拡大が意識される一方で、上院での可決を待つ形となります。シナリオとしては、上院での可決は批判も多いため、いったん否決された後、
一部内容が修正されて可決されるという可能性です。トランプ減税の延長や、債務上限引き上げの条項を含むことから上院でも可決
となれば好材料と受け止められる可能性もある一方で、減税は歳入減につながり、
米財政悪化が懸念されるためその後の動きを見極めたいというのが今の米市場
かと思われます。セクター別では一般消費財、コミュニケーションサービス、情報技術などが上昇。
公益、ヘルスケア、エネルギー、不動産などが下げました。個別銘柄ではアパレルのアバクロ、百貨店のコールズ、メイシーズ、ディスカウント
ストアのターゲットやナイキといった小売り関連が上昇。またユニティソフトウェアやパロアルトネットワークス、データストレージ、
クラウドストライク、データドッグ、パランティア、ドキュサイン、イントュイット、
ロブロックスなどソフトウェア関連が上昇。ダウ採用銘柄ではナイキのほか、メルク、キャタピラーが上昇し、エヌビディアや
アマゾンなどハイテク株の一角も買われました。
一方でユナイテッドヘルスや通信のベライゾン、住宅関連のホーム・デポなどは
売られました。(日本市場)
きのうの日経平均株価は313円安と3営業日続落となり、36,985円で大引けを
迎えました。37000円割れは10営業日ぶりとなります。
前日の米市場では格下げの影響がじわりと効いているせいか、米長期金利が上昇
しており、金利上昇による株式の割高感が意識され3指数下落で帰ってきたことや、
為替相場でも米金利が上昇しているにもかかわらずドル高にならず、ドル円は143円台
半ば水準で円高気味に動いていることもあって、朝方から売り優勢の展開となりました。外部環境に影響の少ないグロース市場では暗号資産関連銘柄が物色されるなどして、
プラス圏に顔を出す場面も見られましたが、日経平均株価とTOPIXは終始マイナス圏で
の推移となりました。プライム市場の売買代金は概算で約4.1兆円。
値上がり銘柄は510(31%)、値下がりは1067(65%)と指数の弱さもあって、
値下がりの多い一日でした。セクター別ではわずか6業種のみが値上がりし、上昇率上位は非鉄金属、海運、
医薬品など。
値下がり上位は空運、石油石炭、輸送用機器、卸売などでした。個別銘柄では昨年6月初旬にエントリーとなったエムアップHDが逆行高で4%超の
上昇を果たし、再び年初来高値&上場来高値を更新!(エムアップHD)
また2月半ばにエントリーとなったマツキヨココカラカンパニーも高値もみ合いの中小幅ながら
新値を付けてこちらも年初来高値を更新!(マツキヨココカラカンパニー)
さらに昨年6月初旬にエントリーとなったライト工業も逆行高で上昇し、こちらも再び
年初来高値&上場来高値更新!(ライト工業)
その他、シグマクシスHD、タクマ、TISなどが年初来高値、および
上場来高値更新となってくれました。買われていた方、おめでとうございます!
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※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を負いません。
投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。