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◆5月の米雇用統計の結果が安心材料となり米市場上昇
2025.06.09 マーケットニュース -
いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。
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【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 37,741.61 +187.12
TOPIX 2,769.33 +12.86
グロース250 745.64 -15.90
NYダウ 42,762.87 +443.13
ナスダック総合 19,529.95 +231.51
S&P500指数 6,000.36 +61.06先週末の米国市場は、雇用統計の結果が安心材料となり、3指数揃って
大幅高となりました。週末に発表された5月米雇用統計では非農業部門雇用者数が予想13.0万人増
に対して、結果は13.9万人増となり、失業率は予想と一致した4.2%となったことから
この雇用統計の前哨戦でもあった6/4(水)に公表されたADP雇用報告のネガティブな
結果が払しょくされ、買い安心材料となりました。また労働者の平均時給の伸びも前月比、前年同月比ともに予想を上振れたことから
今般米国で懸念されているスタグフレーション(好況無き物価上昇)への警戒感も
和らぎました。セクター別では11業種すべてが上昇し、上昇率上位はエネルギー、コミュニケーション
サービス、一般消費財、金融がそれぞれ+1%超の上昇。個別銘柄では、2-4月期決算を発表したクリーンエネルギー関連のフューエルセルエナジーが
決算は市場予想を下回る数字となったもののコスト削減とレイオフの実施を発表し、今後の
業績回復期待から+24%の大幅高。なお与党共和党の一部議員から政権癒着を批判されて前日下げていたパランティアもこの日は
反発となり、雇用統計の安心感からアパレルのアバクロ、ディスカウントストアのターゲット、
スターバックスなど小売消費関連も上昇となりました。また量子コンピュータ関連のクアンタムコンピューティング、Dウェイブクアンタム、IONQ
なども上昇し、ビットコインマイニング関連のライオット、ビットデジタル、クリーン
スパーク、マラソンデジタル、ビットファームズ、交換所のコインベースなどもしっかりでした。一方で2-4月期決算を発表したクラウドサイン事業を手掛けるドキュサインは26年度の
業績下方修正を発表したことが嫌気されて▲19%の大幅安。半導体のブロードコムも決算発表後、結果が好感されず▲5%安、リスク選好の地合いと
なったことで、ディフェンシブ要素の強い産金関連のニューモント、ニューゴールド、
バリックゴールド、フリーポートマクモランなどは下落となり、金利上昇から住宅関連の
ホームデポ、レナー、DRホートンなども軟調でした。(日本市場)
先週末の日経平均株価は187円高と反発し、37,741円で大引けを迎えました。
前日の米市場では週間の新規失業保険申請件数が予想を上回る結果となり、
この日の夜に米国では5月の雇用統計が発表されることもあって、持ち高調整の
売りも出てダウ、ナスダックともに下落して帰ってきましたが、日本市場では米中
通商交渉の進展や為替相場でドル円が144円台まで円安が進んだことなどが
支援材料となり、小幅ながら反発となりました。一方で、これまで関税の影響を受けにくいとされていたグロース市場は下落しました。
プライム市場の売買代金は概算で約3.6兆円と4兆円割れでやや薄商い。
値上がり銘柄は861(52%)、値下がりは710(43%)と指数が下げたこともあって、
値下がり銘柄の方が多い一日でした。セクター別では30業種が値上がりし、上昇率上位は鉄鋼、建設、機械、倉庫運輸など。
値下がりは水産農林、ガラス土石、繊維製品のみでした。個別銘柄では昨年4月初旬にエントリーとなった平和堂国内証券会社の目標株価引き上げが
刺激材料となり、年初来高値を更新!(平和堂)
また昨年11月下旬にエントリーとなった鹿島建設が高値もみ合いの中、頭一つ出て上昇し、
こちらも年初来高値&上場来高値を更新!(鹿島建設)
さらに昨年12月初旬にエントリーとなった川田TECHも+4%の上昇で、こちらも年初来高値&
上場来高値を更新!(川田TECH)
その他、東急建設、エムアップHD、TKC、シグマクシスHD、ドウシシャなどが年初来高値、
および上場来高値更新となってくれました。買われていた方、おめでとうございます!
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※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を負いません。
投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。