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◆利下げ急がない発言で米市場は後半失速
2025.06.19 マーケットニュース -
いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。
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【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 38,885.15 +348.41
TOPIX 2,808.35 +21.40
グロース250 761.89 +0.69
NYダウ 42,171.66 -44.14
ナスダック総合 19,546.27 +25.18
S&P500指数 5,980.87 -1.85きのうの米国市場は、ダウ、ナスダックともに朝方は上昇するも終盤は失速し、
前日終値を挟んで取引終了となりました。きのうは6月のFOMCがあり、政策金利は4.25-4.50%に据え置かれ、FOMC
の投票権を有するメンバーによる政策金利の見通しでは、年内の利下げ回数が
2回に据え置かれたことから市場では利下げへの期待感が高まり、ダウは一時
200ドルを超える上昇となりました。ただ、その後のパウエルFRB議長の記者会見では米関税政策によるインフレの
影響を見極めたい考えを改めて示し、利下げを急がない姿勢が強調されたことで
徐々に上げ幅を縮小し、マイナス圏に沈むと一時100ドル近く下げる場面もみられました。加えてトランプ米大統領は18日、イランへの攻撃の可能性について「やるかもしれないし、
やらないかもしれない」とコメントしており、中東情勢を巡る緊張の高まりも重しとなりました。セクター別では情報技術、公益、不動産、金融の4セクターのみが上昇。
エネルギー、コミュニケーションサービス、素材などが下落率上位でした。個別銘柄では、ドルや短期財務省証券などの流動性資産にペッグ(連動する)
ステーブルコイン法案を上院で可決したことでステーブルコイン発行会社のサークルが
+33%、コインベースも+16%超の大幅高。また半導体チップメーカーのマーベルテクノロジーがアナリストによる目標株価の引き上げで
+7%超の上昇。FOMCで利下げを急がないとのことで金利収入が担保されたことでウェルズファーゴ、
モルガンスタンレー、バンカメ、JPモルガン、ブラックロックなど金融株も上昇となりました。一方でステーブルコイン法案の可決により、暗号化されたウォレット(口座)のトークン間で
資金を移動させる動きが今後個人間だけでなく商取引などでも増えて来る可能性があることから、
既存の決済手段であるクレジットカードのマスター、ビザ、ペイパルなどの決済関連などは揃って
下落となりました。(日本市場)
きのうの日経平均株価は348円高と3日続伸し、38,885円で大引けを迎えました。
前日の米市場では中東地政学リスクが再び意識されたことで3指数揃って下落して帰って
来たことや、夜間の先物市場でも指数が下落していたこともあって、朝方はマイナス圏からの
スタートとなりました。しかしその後、売り物が出て来ることはなく、プラスに転じると徐々に上げ幅を拡大する形で
引けにかけて緩やかに上昇する展開となりました。中東情勢の緊迫化があまり意識されていないのか、日銀金融政策決定会合が無事通過
となったことが材料となったのか、配当の再投資による資金流入があったのか、何が要因で上昇
となったのか、その要因は掴みにくかったですが、日経平均株価は3日続伸となり、39000円
一歩手前というところまで上昇しています。プライム市場の売買代金は概算で約4.0兆円と前日とほぼ同商い。
値上がり銘柄は1092(67%)、値下がりは461(28%)と指数が続伸したことで、
値上がり銘柄の方が多い一日でした。セクター別では28業種が値上がりし、上昇率上位はその他製品、紙パルプ、証券、鉱業など。
値下がり上位は鉄鋼、海運、機械などでした。個別銘柄では昨年11月下旬にエントリーとなった鹿島建設が上値追い継続の中、頭一つ
上抜けし年初来高値&上場来高値を更新!(鹿島建設)
また昨年9月半ばにエントリーとなった早稲田アカデミーがきれいな右肩上がりで上昇が継続しており、
こちらも年初来高値&上場来高値を更新!(早稲田アカデミー)
さらに2月初旬にエントリーとなったライフコーポレーションも足元で上値追いが継続しており、
こちらも年初来高値を更新!(ライフコーポレーション)
その他、日本酸素HD、ビジネスエンジニアリング、ゲンキードラッグ、ダスキン、TIS、
テクノプロHD、川田TECH、東急建設、信越ポリマー、日本瓦斯、理研ビタミン、
ホーチキ、きんでん、コーセルなどたくさんの銘柄が指数の続伸も手伝って年初来高値および
上場来高値更新となってくれました。買われていた方、おめでとうございます!
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投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。