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◆地政学リスクの後退や金利低下を受け米市場大幅高!
2025.06.24 マーケットニュース -
いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。
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【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 38,354.09 -49.14
TOPIX 2,761.18 -10.08
グロース250 751.02 +0.31
NYダウ 42,581.78 +374.96
ナスダック総合 19,630.98 +183.56
S&P500指数 6,025.17 +57.33週明けの米国市場は、3指数揃って大幅高となりました。
米国によるイランの核施設への攻撃に対し、その報復としてイランはカタールにある
米軍基地に対してミサイル攻撃を行いましたが、ミサイルを発射する前に米国側に
事前通告を行われており、人的な被害が出なかったこと、加えてイランはホルムズ海峡を
通る石油・ガスタンカーの航行を妨害する措置は取らなかったことを受けて、原油価格が
▲7%下落。また先週末にFRBのウォラー理事が「7月の利下げの可能性」に言及していましたが、
FRBのボウマン副議長も23日に行われた講演で、「インフレ圧力が抑えられていれば、
次回、7月のFOMCで利下げすることを支持する」と述べたことから米長期金利が低下。この金利と油価の下落が支援材料となり、米市場は3指数揃って大幅高となりました。
セクター別では一般消費財、不動産、生活必需品などが上昇率上位。
エネルギーのみが下落しました。個別銘柄ではEVのテスラがテキサス州オースティンで自動運転タクシー(ロボタクシー)
のサービスを開始したことから+8%超の大幅高となったほか、金利の低下を受けて
住宅関連のレナー、DRホートン、ホームデポなども上昇。また新たな半導体規制の警戒感から週末売られていた半導体関連もこの日は軒並み
反発となりました。一方で、製薬のアムジェンが臨床試験を行っている長時間作用型肥満治療薬マリタイド
による副作用で最高用量から開始した患者の90%近くで嘔吐が報告されたとし、同業の
肥満役を開発しているノボノルディスク、イーライリリーよりもこの副作用が
大きかったことが嫌気され、▲5%超の下落となり、ノボノルディスクもアムジェンの
開発から競争優位性が失われる可能性があることから同じく▲5%超の下落。原油価格が下落したことで、エクソンモービル、シェブロン、シェルなどエネルギー
関連も総じて下落となりました。(日本市場)
週明けの日経平均株価は49円安と小幅続落し、38,354円で大引けを迎えました。
週末に米国がイランの3つの核施設を攻撃したとの報道があり、朝方は地政学リスクの
緊張の高まりから370円ほど下げる場面もみられましたが、売りは続かずその後は
下げ幅を縮小させる格好で大引けを迎えました。もっとも米国とイランとでは軍事力の違いから軍事衝突の拡大にはつながりにくいのでは?
という思惑もあり、下落は一時的なものにとどまったものと思われます。プライム市場の売買代金は概算で約3.8兆円。
値上がり銘柄は653(40%)、値下がりは915(56%)と下げ幅を縮小させたこともあり、
値下がり銘柄数は56%と限定的でした。セクター別では12業種が値上がりし、値上がり上位は鉱業、精密機器、食料品など。
値下がり上位は電気ガス、非鉄金属、鉄鋼などでした。個別銘柄では昨年8月初旬にエントリーとなったビジネスエンジニアリングが逆行高で
上値追いとなり、年初来高値&上場来高値を更新!(ビジネスエンジニアリング)
また3月半ばにエントリーとなったきんでんも逆行高で上昇し、こちらも年初来高値&
上場来高値を更新!(きんでん)
さらに昨年4月初旬にエントリーとなった平和堂も足元で上値追いが継続しており、こちらも
年初来高値を更新!(平和堂)
その他、大気社、東急建設、理研ビタミン、ジョイフル本田、アズビル、長谷工コーポレーション
鹿島建設、ゲンキードラッグなどが年初来高値および上場来高値更新となってくれました。買われていた方、おめでとうございます!
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※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を負いません。
投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。