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◆米市場は早期利下げ期待で金利低下株高に
2025.06.27 マーケットニュース -
いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。
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【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 39,584.58 +642.51
TOPIX 2,804.69 +22.45
グロース250 743.33 -14.03
NYダウ 43,386.84 +404.41
ナスダック総合 20,167.91 +194.36
S&P500指数 6,141.02 +48.86きのうの米国市場は、3指数揃って続伸し、ナスダックは昨年12月につけた過去の
最高値に肉薄するところまで上昇しました。中東情勢を巡る懸念が後退したことで投資家心理が改善が続いていることに
加え、早期の利下げに慎重なFRBのパウエル議長に業を煮やしているトランプ
大統領は後任について9月か10月にもパウエル氏の後任を指名することを検討
していると報じられたこと、また26日に発表された週間の失業保険継続受給者数が
予想を上回って増えたことから、市場ではFRBが早期利下げに踏み切るのではないか?
との思惑がはたらき金利低下、株高の動きとなりました。ナスダックは4日続伸し、年初来高値を更新。
一時昨年12月16日に付けた終値ベースの最高値である20173ポイントを上回る場面も
みられましたが、引けにかけてやや失速し、過去の最高値更新までは至りませんでした。セクター別ではコミュニケーションサービス、エネルギー、一般消費財、資本財などが
上昇。不動産、生活必需品の2セクターは下落しました。個別銘柄では、主要ハイテク株が買われ、エヌビディアとマイクロソフトは連日で
上場来高値を更新し、ブロードコムも上場来高値を更新。
また生成AIのチャットGPTを開発したオープンAIから研究者を引き抜いたと伝わった
メタも買い優勢で推移しました。その他、利下げによる金利低下の思惑からフリーポートマクモラン、ニューモント、バリック
マイニング、ニューゴールドなどの産金関連も上昇。ビットコインも中東情勢が落ち着き、安定した動きとなっていることから関連のコインベース、
ハット8、ライオット、クリーンスパーク、マラソンデジタルなども上昇しました。(日本市場)
きのうの日経平均株価は6642円高と続伸し、39,584円で大引けを迎えました。
終値ベースで39500円回復はことしの1月31日以来約5か月弱ぶりとなります。
前日の米市場ではダウは下落、その一方でアナリストによる目標株価引き上げで
エヌビディアが上場来高値を更新となったことで日本市場でも先物、半導体関連を
中心にリスクオンの買いが入り39000円を突破するとそのままスルスルと上昇し続け、
39,500円をも突破する展開となりました。もっとも日経平均採用の225銘柄の1株利益が足元で上昇してきており、前日の時点で
1株利益(EPS)が2509円まで増加、ちなみにEPSが2500円超えとなるのはことし
3月3日以来となります。これまでトランプ関税による企業業績の不透明感がありましたが、TACO(Trump Always
Chickens Out)という言葉が日米ともに俄かに敷衍していったように大きな影響を及ぼさない、
ある程度市場に織り込まれたとの認識が強まりつつあります。また直近の地政学リスクの低下なども相まってこれまで持ち高を調整し、拱手傍観していた
投資家たちも「持たざるリスク」を意識し始めたことからリスクオンの買いが断続的に入る形で
取引開始から大引けまで終始断続的に上昇する展開となりました。プライム市場の売買代金は概算で約4.9兆円と前日と大商い。
値上がり銘柄は1189(73%)、値下がりは380(23%)と指数の大幅上昇もあって、
7割超の銘柄が上昇しました。セクター別では30業種が値上がりし、値上がり上位は非鉄金属、電気ガス、保険、卸売など。
値下がり上位は精密機器、医薬品、食料品の3セクターのみでした。個別銘柄では5月初旬にエントリーとなった東京精密が+3%超の上昇で年初来高値を更新!
(東京精密)
また昨年11月下旬にエントリーとなったホーチキも足元で上値追いが継続しており、こちらも
年初来高値&上場来高値を更新!(ホーチキ)
さらに昨年8月初旬にエントリーとなったビジネスエンジニアリングも高値もみ合いの中、
新値を付けてこちらも年初来高値&上場来高値を更新!(ビジネスエンジニアリング)
その他、トーカロ、きんでん、早稲田アカデミー、アズビルなどが年初来高値および
上場来高値更新となりました。買われていた方、おめでとうございます!
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また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を負いません。
投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】
中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計8000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。