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◆地銀の信用不安で金融株の下落が重しで米3指数揃って下落
2025.10.17 マーケットニュース -
いつもお世話になっております。マナカブ.com講師の中山です。
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【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 48,277.74 +605.07
TOPIX 3,203.42 +19.78
グロース250 730.39 -11.11
NYダウ 45,952.24 -301.07
ナスダック総合 22,562.54 -107.54
S&P500指数 6,629.07 -41.99きのうの米国市場は、3指数揃って下落となりました。
朝方は、半導体受託製造大手のTSMCの好決算を受け、人工知能(AI)への
強い需要期待が強まり、半導体株を中心に買われ上昇。その後、イスラエル・ハマス和平案を巡る先行き不透明感やトランプ大統領は対中
貿易協議において「うまくいく」と発信しているのに対し、中国側は16日、レアアースの
輸出規制を巡って米国が「恐怖をあおっている」と批判していることから、両国の考えに
溝があることも相場の重しとなりました。加えて融資問題による2地銀の大幅下落で、信用不安が浮上したことから、徐々に
上げ幅を縮小させ、マイナスに転じる動きとなりました。セクター別では情報技術のみ上昇、金融、エネルギー、公益、一般消費財、生活必需品
などが下げました。個別銘柄ではTSMC発表した7-9月期決算で売上高などが市場予想を上回ったことから
その他の半導体関連も買われる動きが目立ち、マイクロンテクノロジーが+5.5%の上昇
となったほか、エヌビディア、KLA、ASML、ブロードコム、クアルコム、アーム、
アプライドマテリアルズ、テキサスインスツルメンツなども上昇。また米長期金利の低下を受けてニューモント、ニューゴールド、バリックマイニング
など産金関連も買われた一方で、地銀の信用不安からバンカメ、ウェルズファーゴ、
JPモルガン、ブラックロック、モルガンスタンレーなど金融株の下落が目立ちました。(日本市場)
きのうの日経平均株価は605円高と大幅続伸し、48,277円で大引けを迎えました。
連休明けの日経平均株価は自公の連立解消という寝耳に水のトピックがあったことで
日経平均株価は一時46500円近辺まで売り込まれる展開となりましたが、きのうまでの
2日間の上昇で1200円以上下げた下落を帳消しにする格好となりました。その背景にあったのが自民に手を差し伸べた維新の会であり、新たな連立政権への期待
と高市トレードの再びの期待が相まって600円を超える上昇となりました。維新が参戦することできのうは関西関連の銘柄が賑わいを見せる展開も大きな相場の
変化だったと思われます。プライム市場の売買代金は概算で5.4兆円。
値上がり銘柄は858(53%)、値下がり銘柄は681(42%)と指数の大幅続伸の
割には一部の銘柄に買いが集中した格好となり、全体としては売り買い拮抗の一日でした。業種別では22業種が値上がりとなり、値上がり上位は情報通信、非鉄金属、電気ガスなど。
値下がり上位はその他製品、保険、サービスなどでした。個別銘柄では2月初旬にエントリーとなった野村マイクロサイエンスが+8%近い大幅高となり、
年初来高値を更新!
(野村マイクロサイエンス)
また7月初旬にエントリーとなった京阪神ビルディングも上述したように維新の会銘柄として
囃されこちらも+7%超の上昇で年初来高値を更新!
(京阪神ビルディング)
さらに5月下旬にエントリーとなった中部電力も続伸し、こちらも終値ベースで年初来高値を更新!

(中部電力)
買われていた方、おめでとうございます!
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※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を負いません。
投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。
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【執筆者(講師)情報】

中山まさかず
学生の頃より起業。2006年より株式投資を始める。
独自のテクニカル(チャート)とファンダメンタルズ(企業)分析による投資戦略、株式投資を行う上で必要なメンタルの保ち方などを情報発信し、これまで累計30000人以上の個人投資家へ向けてセミナーを開催。
2017年には著書も出版し、その後3回の重版。
資産運用の会社も経営する傍ら、スタートアップ企業への投融資も行う。

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