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こんにちは、株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

祝日明けとなった東京市場は184円高の16919円と8月に入って好調な滑り出しが続いています。

経済指標を振り返ると、サウジアラビアのファリハ石油鉱物資源相は11日、産油国が集まる9月の会合で、「石油価格の安定に向け、何らかの行動を取る可能性がある」と増産凍結に応じる意向を示唆したことで、原油価格は1バレル＝43ドル台後半まで急騰し、これが相場の安心材料となりました。

また、先週１週間の米国の新規失業保険申請者数は、前の週から1,000人減って26万6,000人となり、市場予想をわずかに上回り、労働市場の健全さを示す30万人を下回るのは75週連続で過去最長を記録しており労働環境も安心感が漂っています。

これを受けて米国市場は3指数（ダウ平均、ナスダック、S&P500）揃って史上最高値を更新する展開となっています。

◆風向きが変わり始めた外国人投資家

前回のブログでは8月相場は上もなければ下もないとお伝えしていましたが、少し様子が変わってきました。

今年に入り、4.6兆円もの現物株式を大幅に売り越している外国人投資ですが、足元でその外国人投資家が日本株を買い向かう動きが出始めています。

昨日発表された週間の海外勢の売買動向を見てみると、現物だけでみれば週間ごとに売り買いが玉虫色の状況を呈していますが、現物と先物の合計でみると3週連続の買い越しに転じてきています。

これは4月ぶりで4月も海外勢が3週連続で買い越しをしたところでは日経平均は15700円～17600円までおよそ1900円近い上昇となりました。

今回も足元でしっかりとした動きになっているのは海外勢が日本株を買い向かう動きがみられるからに他なりません。

過去の動きを見てもらえれば分かりますが、海外勢が積極的に買う局面で日経平均が上昇しています。

足元で外国人投資家が買い向かうに至った要因として考えられるのは日銀による年間6兆円のETF買い入れ増額もありますが、もう一つ考えられる要因としてはドル建ての日経平均株価が4月の高値を更新してきたことが考えられます。

ブルーのラインの位置を見ると、円ベースの日経平均はまだ4月高値を超え切れていませんがドルベースの日経平均は7/29に高値を超えました。

円建てベースの日経平均株価だけを見ていくとこれは分からないですが、海外勢が見ているのはドル建ての日経平均株価です。
また、トレンドフォローをメインの投資戦略とする年金ファンド、政府系ファンドが多いため、ドル建ての
日経平均株価が4月高値を更新してきたことで日本株を軽視することもできなくなってきたことが考えられます。

また割安性を示すPER（株価収益率）を比較するとダウは史上最高値を更新していることもあり、20倍を超えており、日経平均のPERは8/10時点でまだ13.95倍と明らかに日本株の割安さが際立っており、これも見直し買いが入りやすい状況を生み出しているものとみています。

ここからは僕の憶測ですが、バリュエーションや日銀の買い支えがある需給動向を鑑みても日本株への投資妙味はいまあると世界の投資家はみている可能性があり、割高な米国株を売って日本株へ資金が流れてくる可能性もあるのではないかとみています。

そのときは、米国株は下落しても日本株は堅調という構図が生まれてくることも考えられます。
特に秋口になると米国市場は大統領選を控えて神経質になりやすいマーケットになりますし、その場合リスクの低い日本株へ資金をシフトしようという動きも考えられますので相場に勢いがつけば秋口に18000円程度まで戻す可能性もあるとみています。

来週は4-6月期のGDP改定値が発表されます。

市場予想は前期比+0.2％です。

8/8に内閣府から発表された7月の景気ウォッチャー調査は前月比で良い内容が出ていましたので、その手前の内容となる4-6月期のGDPが多少悪くとも消費増税の延期や経済対策の今後の波及を期待して大きく売り込まれるようなこともないとみています。

逆に市場予想を上回る良い内容がでれば、戻り待ちの売りが出やすい7月21日高値の16938円を本日付けた高値16943円を付け、超えてきましたので、週明け一段高への期待が高まりつつあります。

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