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◆ワクチン開発でマザーズ銘柄は終わりなのか?

2020.11.18

おはようございます。マナカブ.com講師の中山です。

【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 26,014.62 +107.69
TOPIX 1,734.66 +2.85
マザーズ 1,187.24 -44.68
NYダウ 29,783.35 -167.09
ナスダック総合 11,899.34 -24.79
S&P500指数 3,609.53 -17.38

 

きのうの米国市場は、ワクチン開発の進捗期待から急上昇してきていた警戒感
から利益確定売りが出やすい一日となりました。

ナスダックが一足先に史上最高値を更新していた中で、ダウ、そしてS&P500が
ワクチン開発報道に触発されて、景気敏感株に資金が流れたことでそれぞれ
過去最高値を更新したこともあって、上昇に一服感が出ました。

日本株ばかり見ていると日経平均の急上昇が目立つところですが、日経平均の
今月の上昇率よりもダウの上昇率の方が大きく、日経11%超に対して、ダウは
今月13%の上昇を示しています。

またきのうの朝に発表された10月の小売売上高が、5533億ドルと前月比で0.25%増
と市場予想(0.5%増)を下回り、9月の数値も下方修正されたことが嫌気されたことも
重なって3指数揃って下げる展開となりました。

(米国小売売上高とS&P500指数の推移)

米国のGDP20兆ドル(約2000兆円)の7割を占めるのが個人消費であり、消費の
モメンタムが低下すると直接的に株価に反応しやすく、大統領選挙が落ち着いて、
追加の経済対策が待たれる状態です。

メディアではバイデン氏勝利の報道が多いですが、トランプ大統領はまだ正式な
敗北宣言を明言しておらず、いまだ政治面は株価と相反して混とんしている状態に
あります。

またパウエルFRB議長は17日にオンライン形式のイベントで、ワクチン開発での最近の
進展は朗報だとしながらも、米経済がパンデミックから完全に回復するまでにはまだ
「長い道のり」があるとし、「特に短期的」にはコロナ感染率の上昇が「著しい」ダウン
サイドリスクだと指摘。

「懸念されるのは人々がパンデミック対策への信頼を失い、感染リスクを懸念する活動を
控えることであり、すでにその兆候がみられる」とコメント。

米国では感染者数の増加に伴い、各州で行動制限が取られていく中で、株価だけが期待先行
で動いており、景気回復にはまだ慎重な見方を示しておく必要があるでしょう。

 

◆マザーズの調整は一過性で、ワクチンが出来ても上昇余地はある

特に株価は「期待」でひと山を作り、「実績」でもうひと山をつくることが多く、今はワクチン開発の
期待で上げたヒトコブ目だと解釈しています。

きのうの米国市場は株安となったことを受けて、債券が買われ、米金利も低下したこともあって、3指数で
みればナスダックの下げが浅かったです。

金利上昇は成長株にとってアゲインストとなりますが、これは米国株に限った話ではありません。

(マザーズ指数と米長期金利とのイールドスプレッド)

 

上図はマザーズ指数のPERから計算される株式益利回りと米長期金利との利回り差を示した
イールドスプレッドの過去の推移ですが、紫で囲ったところでマザーズの下げが大きくなって
いることが窺えます。

 

このタイミングでは米長期金利が急騰、またはマザーズ指数が急騰、もしくはこれらが同時多発
することで、イールドスプレッドが縮小したことによって引き起こされた現象です。

 

2013年の暮れ、2018年の頭のそれぞれのイールドスプレッドを見ると、マイナス2%を超えており、
明らかに株が割高、金利に妙味ありとなっていたことで調整を迎えました。

 

最近でもこの動きが顕著で米金利が上昇するとマザーズ指数は下落し、米金利が下落するとマザーズが
復調する逆相関の動きがみられやすくなってきていますが、足元のイールドスプレッドは
マイナス0.25%程度とまだまだ大きな調整を迎えるようなスプレッドの縮小はみられません。

 

FRBも無制限の量的緩和、ゼロ金利政策をコロナが落ち着くまでは継続する見通しであるため、
バイデン氏が正式に大統領になって大規模な追加経済対策が打ち出され、その財源を赤字国債に
頼ったとしても、FRBがその赤字国債を大量に買い付ければ金利の上昇は抑えられるため、
米金利が1%程度に抑えられていれば、マザーズの上昇余地はまだまだあるとみて良いと思います。

 

これまでコロナ禍で相場のけん引役となっていたマザーズやマザーズから東証1部に市場変更
したまだまだマザーズの毛色の残る銘柄は足元で調整を迎えていますが、上記のデータから
考えると下押ししたところは素直に買いで向かいたいところです。

 

※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではあり
ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、利用者ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。

 


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