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◆一国二制度の崩壊を迎える香港

おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 29,211.64 +175.08
TOPIX 1,924.92 +5.18
マザーズ 1,172.07 +15.70
NYダウ 32,485.59 +188.57
ナスダック総合 13,398.67 +329.84
S&P500指数 3,939.34 +40.53

きのうの米国市場は3指数揃って上昇となりました。

ダウは一時32600ドルを超えて、連日の史上最高値更新となり、
米長期金利の上昇が落ち着きを見せていることでハイテク関連にも
見直し買いが進みナスダックが2.5%超の大幅上昇となりました。

米上下両院を通過した1.9兆ドル(約200兆円)規模の追加経済対策は
12日にバイデン大統領が署名して成立します。

これを受けて景気回復が加速するとの見方から買いが先行、朝方発表
された週間の新規失業保険申請件数が前週から予想以上に減少し、
労働市場の回復が進んだことも追い風となりました。

(新規失業保険申請件数)

3月6日の週の新規失業保険申請件数は71.2万人と前週の75.4万人から
減少、市場予想の72.5万人も下回る良好な結果でした。

ワクチンの普及、追加経済対策の決定などポジティブな内容が
相場を上向かせる期待となっていますが、今後は政治がマーケットを
揺るがす材料になる可能性があります。

 

◆一国二制度の崩壊を迎える香港

政治的なイベントとしては来週18,19日で米中高官協議が行われます。
11日に日本の国会にあたる中国の全人代では香港の選挙制度を改革
する決定を承認しました。

 

その内容は香港立法会(議会)から民主派を事実上排除して「愛国者」
で固める制度に変更するものです。これに対して米国務省のプライス
報道官は、「香港の自治、自由、民主主義のプロセスに対する直接的な
攻撃であり、政治参加を制限し民主的な代表性を低下させ政治的な議論を
抑圧するものだ」と批判しています。

またホワイトハウスは中国が行ってきた新疆ウイグル自治区のイスラム教徒
少数民族に対する「ジェノサイド(民族大量虐殺)」についても議題に
挙げると明らかにしています。

 

今回全人代で決まった内容を理解するにはこれまでの香港の選挙制度を理解
する必要があります。

端的にお伝えすれば日本の首相に該当する行政長官を決めるにあたって、
これまでは香港の有権者による直接選挙、および選挙委員会による選出で
決められてたため、「まだ」香港民主派の人間から選出される可能性が
残っていました。(それでも現在のキャリーラム行政長官などは親中派だが)

 

しかし、今回の改革では選挙委員会の人数を増やしさらにその委員会候補者を
中国側が審査し、中国愛国者と看做すものに限定しる制度に変更となった
ことから、今後の香港の行政長官は100%中国の息のかかった人間がトップに
なることが決定となったわけです。

 

つまりこれは香港が英国の植民地から返還されて以降、標榜していた一国二制度を
崩壊させるものであり、香港は今後中国に有利な政策になっていくことを示す形
となっていくでしょう。

今後、2019年6月に起きた「逃亡犯条例」改正案に端を発する大規模な
デモが再び起こる可能性もあります。。

 

バイデン政権が今回の中国の制度変更にどう対処していくのか、中国は
特にウイグル問題に関しては「干渉するな」とこれまでも言っているだけに
対応次第では米中摩擦が激化しこれがマーケットへの地政学リスクとして
台頭してくる可能性もあり、来週はFOMCもありますが、この18.19日に
行われる米中高官協議も相当な注目ポイントとみています。

 

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