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◆米消費者物価指数が上昇、だが内容的には一時的なもの

おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 28,147.51 -461.08
TOPIX 1,877.95 -27.97
マザーズ 1,095.85 -21.50
NYダウ 33,587.66 -681.50
ナスダック総合 13,031.68 -357.75
S&P500指数 4,063.04 -89.06

きのうの米国市場は3指数揃って3日続落となりました。

米国時間の朝方に労働省から発表された4月の米消費者物価指数(CPI)は
前年比で4.2%の伸びとなり市場予想の3.6%を大きく上回りました。

また、価格変動の激しい食品とエネルギーを除くコア指数も前年同月比で
3.0%と市場予想の2.3%をこちらも上回る結果となったことを受けてインフレ
懸念から米長期金利が上昇しました。

(米消費者物価指数の1年来推移)

長期金利は発表後から上昇、その後も切り上がりをみせ1.7%まで乗せています。

これを受けて主要ハイテク株、半導体株など高PER銘柄においてはこのリスク
フリーレートの上昇により企業価値を測るうえでの割引率が上昇することで
売られる展開となりました。

 

「株価=業績/金利」

マーケットでは「業績=株価」という側面が非常に強いです。

やはり企業業績が良いところは買われ、悪いところ、良くても市場予想、
投資家の期待に応えられなかった決算を発表したところは売られます。

しかし、もう少し厳密に言えばこれに金利というバックボーンが付随します。

実際には株価というものは業績を金利で割り引いたものになるため、分母に
ある金利が上昇をすれば、株価にはマイナスとなります。

分かりやすい例えでは、低金利になった際には企業は借金の金利負担が減りますので
その分積極的な投資ができるようになりリターンが大きくなりやすいため、株価が
上がりやすくなります。

またその逆で金利上昇(圧力、思惑)が起こると分母の負債コストが増大するため、
同じ仮に前期と今期の業績が同じだった場合、株価への下押し圧力となります。

 

◆米消費者物価指数が上昇、だが内容的には一時的なもの

話を戻して、きのうの消費者物価指数についてですが、個別で見るとエネルギー
価格の上昇が大きく指数の押し上げに寄与しました。

(4月消費者物価指数)

エネルギーは25.1%と大きく上昇していますがこれは足元の原油価格の上昇も
さることながら、ちょうど昨年の今頃に原油価格は一時初のマイナスとなる
動きをみせていたことは記憶に新しいところです。

その反動もあって前年同月比で比較するとどうしても大きくなってしまいます。

 

(カテゴリー別の物価上昇率)

 

ただ、総じてみればエネルギーが大きく伸びており、ほかには中古車や自動車保険、
航空運賃と昨年コロナで大きく需要が減少したところの戻りが強いだけで一般消費
は目立った上昇はみられません。

きのうもお伝えしたように昨年4月から物価の上昇に歯止めがかかったため、
どうしてもその反動が強くでがちです。

特にこの4月から7月あたりまではCPIの数字は強くなりがちなので少し斜めから
見た方が良いでしょう。

 

(CPI速報値のヒストリカルデータ)

この発表を受けてFRBのクラリダ副議長も「CPIの上昇には驚いたと認めつつもインフレ
率の上昇は主に一過性の要因によるもの」とコメントしています。

 

ただマーケットは天邪鬼でこれまでワクチンの普及からの経済再開ばかりに目が
いっていて、今回のCPIの上昇も数字だけでHFT(超高速取引)やらアルゴリズム
取引がボラティリティを醸成しネガティブに反応しているところが多分にあると
みており、詳細を分析すれば先にも述べたように一般消費の物価上昇はさほど
起こっていないことが徐々に理解されれば落ち着きをみせてくるとみています。

 

日経平均はこの2日間で1300円超の下げとなり、日経先物だと1900円弱の下落と
なりました。

あきらかにやり過ぎ、下げ過ぎとみており、ここらが良い買い場となってくれる
とみています。

 

また今週末14日には4月の米小売売上高が発表されますが、事前予想では前月比で
1.0%の伸びとなっており(前回は+9.8%)予想通りに消費の伸びに落ち着きが
みられれば、物価上昇圧力は一時的なものとの認識が強まり、買い直される
動きがみられると思います。

(米小売売上高推移)

 

※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではあり
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