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◆インフレ懸念もたらす銅価格の上昇

おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 29,058.11 +111.97
TOPIX 1,958.70 +16.37
マザーズ 1,141.45 +5.65
NYダウ 34,577.04 -23.34
ナスダック総合 13,614.51 -141.82
S&P500指数 4,192.85 -15.27

きのうの米国市場は米長期金利が再び急上昇したことを警戒して金利変動に
敏感なハイテク株を中心に軟調な展開でした。

きのうは重要な指標がいくつか発表されました。
まず取引開始前に発表された民間の給与代行会社ADPが公表した5月の雇用報告
では新規の雇用者数が97.8万人と事前予想65.0万人を大きく上回る結果
となりました。

 

続いて発表された5月29日の週の新規失業保険申請件数は38.5万件と事前予想
の39.0万件を若干下回る結果となり、ヒストリカルでみれば着実に失業保険を
受け取っている人は減少傾向にあります。

(週間の新規失業保険申請件数)

 

最後に取引時間中に発表されたISM非製造業景況指数も64.0とこちらも予想を
上回る結果となり、きのう発表された注目度の高い指標はどれも予想よりも良好
な内容となったことで金利が上昇、株価の重石となりました。

(ISM景況指数とS&P500指数の推移)

先日5月のISM製造業景況指数が公表されましたが、61.2と強い数字でした。
これに続きサービス業の非製造業景況指数においても64.0とどちらも足元で過去最高値
をマークしており、これが米国株式の堅調さを物語っているものと思われます。

 

◆インフレ懸念もたらす銅価格の上昇

ISMのレポートを読むと、ワクチン接種により感染者数の減少でビジネス環境は良くなって
いるものの政府に拠る失業保険給付の上乗せにより労働力不足は恒常的に続いていて、
人件費の高騰、資源高やサプライチェーンの回復の遅れで製品価格の上昇が目立っている
ようです。

あとは各セクターで言われているのが銅価格、鉄鋼価格の上昇です。
特に銅は「Dr,カッパー」との異名を持つくらい下手なエコノミストのレポートを読む
よりも先の景況感を示す指標として知られており、足元ではコロナショック後の高値を
更新し続けています。

(銅先物価格の推移)

この銅価格の上昇が続いている間は景況感が良いことを示します。
銅は熱伝導の効率性や加工性、耐食性が高い資源なだけにスマホやPCなど身の回りの製品
のほか、医療、船舶、建築など幅広い工業製品で使用されています。

つまり様々な業界で景気の回復が見え始めたことでこの銅の需要がひっ迫している
状態が足元の価格上昇をもたらしています。

いまマーケットで注目されていることの一つにこの資源価格が企業の利益を圧迫するのか、
または最終消費者に価格転嫁できるのか?というところが注目されています。

もう少し直近でみてみると、

(銅価格 日足1年)

上昇の過程の中で小休止を挟みながら上昇を続けています。
ポイントは今後も上昇が続くのか、それとも価格の落ち着きが見られるのか?という点に
注目です。

落ち着きが見られればFRBが言う物価の上昇は特に原油なども含めて資源価格の高騰に
よる足元のインフレ率をみて一時的なものと市場に敷衍させていることが正しいという
理解になりますが、銅先物のチャートで見られるように足元は小休止のタイミングですが
ここからさらなる高値更新となってくると市場ではインフレ懸念からテーパリングの早期
実施を意識して金利上昇→株安という道を辿りやすくなるため、余裕があれば目先の銅価格
に注目をしておいていただければと思います。

 

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